幻想の行方【坂田銀時】〜4〜

八十一 ページ6

明確な根拠を確かめるべく、俺達はその気絶させられてたっていう男2人に会った。



そこには丁度ヅラもいる。




桂「銀時」



ヅラが視線で俺に2人を紹介した。



銀「おめぇら2人が...そうだな？」



「すみません...坂田さん...僕らは昨夜、物音がしてすぐさま駆けつけたんです」




「傘をさした男はもう既に兵の上に登っていました。その腕に大河内さんがいたことは間違いないです」



2人が止めようとしたところを、神楽の兄貴は傘で頭を叩きつけたらしい。


なぜAが......春雨と関わりを持ってんだ？



春雨は宇宙海賊。



宇宙の犯罪組織だ。


そこにアイツが所属してるってことは、アイツは本当に血に染まったってことか？



Aの計画は分かった。



でも...何で春雨と手を組んだ？




銀「Aに意識はあったか？」




勝手に連れ出された。


その考えだってある。



Aは多くの者に裏切られ、傷つけられ、利用されていた。


だからもしかすると...今度は春雨に────




「............大河内さんの意識は...ありました。たった一瞬でしたけど分かります。でも彼女は抵抗している様子がありませんでした」




「...............どうしてあの時間に大河内さんは目を覚まして.........どうしてあの時間に奴が現れたのでしょう」





確かに。



一つ引っかかる。




ずっと目を覚まさなかったAが目を覚まして、それを丁度神楽の兄貴が連れ去った、なんてのはいくら何でも有り得ねぇ。




そんなタイミング良くことが進む筈がない。




銀「Aはとっくに目を覚ましていたのか......？」






そして、こうなることをもう既に計画していた......ってことか？

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