彼に関することなのだから ページ7
抵抗さえ億劫で、されるがままに引き摺られる。
辿り着いたのはキャベツ畑だった。
何のつもりですか、と再び尋ねれば、栞代わりに挟んでいた依頼書を取り出した。
顔の前にずいっと近付けられたそれを、私はカタコトで音読する。
「ほれ」
「"Dランク任務 キャベツ畑の雑草取り"……？」
「そこで見てるから。任せたよ」
「はぁ」
カカシさんがおーいと手を振れば、一面の緑からわらわらと下忍達が姿を現す。
「カカシ先生、その人どうしたの？」
「助っ人」
「お〜！助かるってばよ」
「……ん」
「あ、ありがとう」
外堀を埋めるとはこういうことか、と実感。理解が追い付くより早く事が進んでいた。
好奇に満ちた眼差し、期待に溢れた声。軍手を受け取ってしまっては、もう断ることなどできない。
(……別にいいけどさ。草取りくらい)
.
私は大きな誤算をしていた。草取り"くらい"だなんて、たった一度きりの助っ人で終わる筈がなかったのである。
恐らくはカカシさんは私の行動パターンを把握していて、神出鬼没に現れては半ば強引に下忍達との任務に連れ立たせるのだ。
草取り、子守り、買い物補助、塀の修繕などなど。低ランク任務ばかりこなすが故に、まるで何でも屋のような私達だった。
任務の基本はスリーマンセルなんだから、いくら下忍チームに不安が残るとは言え、担当上忍でも何でもない私は不要だろうと意見したこともある。
決まってカカシさんは「なるほどねぇ」の一言で流すし、三代目に至っては、
「第七班に同行しなければ、お前はロクに任務を受けないじゃろう。寧ろカカシに感謝すべきじゃ」
なんて、私に注意する始末。
粘ろうとしたけれど、ここ数日で明らかに増加した任務消費率のデータを見せられてしまっては、文句の一つも言えなかった。
(これじゃ四面楚歌だ)
何だか釈然としないが、まぁ致し方ない。何せ気分屋なカカシさんに関することなのだから。
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かにかま(プロフ) - マニ。さん» コメントありがとうございます^^ 折角声を掛けていただいたのに申し訳ないのですが、機械に弱いのでやめておこうかな…と思います。すみません; (11月6日 18時) (
レス) id: a48c4b505b (このIDを非表示/違反報告)
マニ。(プロフ) - ✉️。こんにちは、とても面白いです！これからも頑張ってください、あのもしよければボードで会話したいのですが不可能じゃなければでいいです！ (10月8日 15時) (レス) id: e240ea4865 (このIDを非表示/違反報告)
かにかま(プロフ) - こめおさん» ありがとうございます。頑張ります^^ (9月25日 0時) (レス) id: a48c4b505b (このIDを非表示/違反報告)
こめお(プロフ) - ずっと待ってましたありがとうございます！！！！本当に嬉しいです！無理せず頑張ってください！！引き続き応援します！！ (9月23日 9時) (レス) id: 121e674881 (このIDを非表示/違反報告)
かにかま(プロフ) - こめおさん» コメントありがとうございます。そう言って頂けてとても嬉しいです！こちらこそ長らくお待たせしてしまいすみません;; 引き続き気紛れな更新になるかと思いますが、良かったらたまに覗きに来てくださいね^^ (9月23日 3時) (レス) id: a48c4b505b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かにかま | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/0660ea0a061/
作成日時：2022年7月3日 18時
