ヤブ医者とアブナイ患者＿ﾌｰｺﾞ ページ13
「ギャッ！？」
女らしくない悲鳴を上げて私は大袈裟に仰け反った
フーゴはそんな私を見てあからさまに眉をしかめた
「そんなに痛くないだろ」
「いッ＿たいに決まってンだろ！バカッ」
私は怒鳴り声を上げてフーゴに指を指す
彼の手にはホチキスが握られていた
フーゴとの任務中、私は自分のミスで怪我をした
私はよく怪我をするので体の至るところに傷痕がある
跡が残る残らないはあまり気にしたことがなかったけど、フーゴの治療は大嫌いだ
痛いし、雑だし、何よりフーゴといるとよく喧嘩するから
チーム内では私たち二人が最も仲が悪い
学がなく、短気で口が悪く女っ気のない私と礼儀正しくて短気で紳士的なフーゴは真逆の人間
"月とすっぽん"なんてよく言ったものだ
「ガムテープで巻いとくぞ」
「あぁッ、もう何でもいいから早くやってくれッ」
フーゴは私に敬語を使わない
"使う必要がない"と認識したからだろうか
恐らく、私の頭が悪いからだ
あのミスタでさえも私を猿以下呼ばわりする
なだらかな腹部にぐるぐるとガムテープが巻かれていく
私はお〜お〜、と言いながらその様子をぼーっと眺めていた
途端、フーゴの顔が腹辺りに近づいて息がふ、と吹きかかる
「へあッ...！」
本当に突然。
私は勢い良く後ろに引き下がって口元を押さえた
ガタガタ、と椅子がひっくり返ってしまったが、それよりも私は顔が熱くて堪らない
「...」
フーゴは手に持っていたガムテープを取り落とす
ブランと下にガムテープが垂れて傷口を思い切り引っ張った
余りの痛さに目の端に涙がじわり、と滲む
「いっ...フーゴ...早く拾っ」
「あっ、あ、ぁ...すまない」
顔を隠すように押さえて彼は急いでガムテープを拾った
それから、変な空気が流れる
誰も喋らない
フーゴはさっきよりもギクシャクした様子で私の腹にテープを巻いていく
私が余りの居心地の悪さに声を出そうとした時、フーゴが私の肩に手を置いて耳元で声を潜めるように呟いた
隣の部屋にはブチャラティ達がいる
「これから...お前の怪我は全て僕が見る。他のやつに見せてみろ＿そいつを殺すかもな」
「な、んで」
「だからッ！僕以外の男の前でそんな声出してほしくないって言ってんだよッ」
フーゴの言葉に再び顔を熱くなる
でももう行くぞ、と立ち上がっていたフーゴの顔は私と比べ物にならないほど赤く染まっていた
フーゴは私を嫌いだと思っていたけど
それは私の思い違いだったみたい
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RIOT(プロフ) - こちらの作品を読んで頂きました皆様、誠にありがとうございました。本日をもちまして、この小説は続編に移行することとなりました。今まで読んでくださり、ありがとうございました。続編でお待ちしております。 (2019年2月11日 16時) (
レス) id: b929e6efef (このIDを非表示/違反報告)
RIOT(プロフ) - 高杜さん» ありがとうございます〜！結局夢主も依存してるっていう共依存になっちゃったんですけど、凄く楽しく書けたので良かったです。是非これからもよろしくお願いします！ (2019年2月11日 15時) (レス) id: b929e6efef (このIDを非表示/違反報告)
高杜(プロフ) - フーゴくんのお話とっても良かったです…！！本当にありがとうございました！これからの更新も楽しみです、応援しています！ (2019年2月11日 12時) (レス) id: c2df969f37 (このIDを非表示/違反報告)
あいすすとろべりー(プロフ) - またリクでブチャラティとアバッキオが夢主ちゃんを取り合いする奴をお願いします！ (2019年2月10日 23時) (レス) id: d243ef7454 (このIDを非表示/違反報告)
カト☆(プロフ) - またまたリクエストよろしいでしょうか...？！よろしかったらポンペイ組をお願いします！ (2019年2月10日 3時) (レス) id: f4cd32f168 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：RIOT | 作成日時：2019年1月17日 18時
