私の彼氏は「オネエ」時々「オトコノコ」です

オネエ １８話 ページ21

狩崎side





「夢ノ咲学院祭っていうのは？」





『んーとね、他の学校の文化祭みたいなもので、この学院の一大イベント。

関係者以外立ち入り禁止の学校内イベントなんだ。

その日の大目玉、「下克上フェス」はユニット順位戦で決定したトップユニットと観客を挟んでバトルするの。

ほら、Edenの片割れのAdamとTricksterのオータムライブあったじゃん、あれの最後みたいなステージ体形。

あの体形で間の観客たちが持ってるサイリウムの光を、より自ユニットの色に変えられた方の勝ち。

もしトップに勝てたら仕事がバンバン入ってくるらしくて、毎年一定期間、夢ノ咲学院のアイドルがCMとか映画、ドラマに出る回数が多くなるのはこのイベントのおかげなんだよね。

世界中に名を輝かせるチャンスにもなるからここはどのユニットも逃せない！

今年は各ユニットが絶大な人気を誇ってるから、今までの下克上フェスよりも最高のイベントになると思って楽しみで仕方ないんだ！』





「楽しそう！

じゃあユニット順位戦で首位とってたら、たくさんライブできるってこと！？」





『そうだよ！』





「なるほど！じゃあさ…」





何かに納得した緋色は、私に近づいて小さな声でこう囁いた。





「俺がユニット順位戦で首位とって、下克上フェスで全ユニットに勝てたら…」





緋色は席を立ち、私の方へ向き直ってなんと顎クイをした。





『え！？何よ緋色！？』





私の声にみんなの視線が集まる。





「俺と付き合ってよ。」





は！？

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