25,赤面。 ページ28
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「………………………恋愛の好き………………………かもしれません」
間を多くした癖にあやふやな返答をした私に、中原さんは頭をガシガシと掻いて、
「じゃあ、あれなんだな?恋愛として好きなんだな?」
と念を押してくる。
「ろ、露骨にそう言われればなんか違うんですっ!だってやつがれ田舎育ちのおばあちゃんっ子!恋愛だなんて…!」
突如溢れ出す汗。まさか、いやまさか。私、師匠の事は好きだけど恋愛なのか?これが?
悶々と悩み出した私に中原さんが慌てて声をかけた。
「あッ、いや、なんつーか…。気にしなくていいぜ、今のは」
流石の中原さんも少し私の対応に困ったのか急ぎ足で帰っていく。なんなんだ、あの人…。
静かに扉を閉めて師匠が来るのを待っていた。
***
気づけば空は夕焼け色に染まっていて、はっと辺りを見回す。いつの間にか寝ていた。寝台の上で私はご丁寧に布団まで掛けられてすやすやて眠りこけていたのだ。
はて、師匠は何処に。まだ覚醒しきっていない頭でぼんやりと考える。
まず起き上がって周辺を探したらどうだ、と突っ込まれるような感じがしたので身体を起こそうと…
ん?
「…………………師匠だ」
こんな時も至って冷静な自分。長所であり短所でもあるとよくおばあちゃんが言っていたなァ。
師匠が隣で寝ている。健やかな寝顔だ。
起こすのも何か悪い気がして、その場から離れようとするが、それはそれで私が嫌だった。
どうせ寝ているんだ、等と良からぬ考えがよぎる。よくよく考えないままに私は師匠のおでこに口づけをしていた。
言い訳は考えている。
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なかゞわとまと - ぱるさん» お久しぶりです!ぱ、ぱる師匠が謝ることなんてありません。わたくしも更新おサボりしてるので…(汗) (2017年2月18日 23時) (レス) id: 59e0ee862d (このIDを非表示/違反報告)
なかゞわとまと - ミカさん» ありがとうございます…!もう頭があがりません…。新作、掛け持ちになりそうですが頑張ります!^^ (2017年2月18日 23時) (レス) id: 59e0ee862d (このIDを非表示/違反報告)
ぱる(プロフ) - 完結おめでとうです。ていうかお久しぶりです。更新おサボりですみません;;そしてこんなところで謝罪をすることもごめんなさいです (2017年2月17日 22時) (レス) id: 16e2777840 (このIDを非表示/違反報告)
ミカ(プロフ) - 小学生…だったんですか!?私高校生なのですが…凄くこの作品面白くてすっかり読み込んでいたらまさかの…年下だったとは。凄いです。小学でここまでかけるなんて羨ましい…新作、楽しみにしています。 (2017年2月17日 22時) (レス) id: 17d57460f1 (このIDを非表示/違反報告)
ぱる(プロフ) - 椿(狐)さん» いっ、いえ!ボクがお世話されてますよ!? (2017年1月26日 18時) (レス) id: 16e2777840 (このIDを非表示/違反報告)
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