13,面倒。 ページ14
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すれちがう構成員は見て見ぬふり。私のこの体制を見て見ぬふりをしているのである。
「もう自分で歩けるだろう、さっさと歩け羊毛」
外まで来るとやっと降ろしてくれた。いやいや、元から普通に歩けたんですけど。
「はぁ…ちょっと乗り気じゃないです。師匠も一緒に来てほしいんですけど…」
「断る」
ですよねぇ…。私が同じ立場だったら嫌ですから…。
仕方あるまいと先刻までいた軍の施設へと足を運ぶ。首領は本当に本当に面倒な人だ。長々を話し出す前に退散しよう。
「着いた…」
師匠は外で待っているのだろうか。それとも本部に戻っているのだろうか。
どちらにせよ、私は一緒に着いてきてほしい。
「じゃあさっさとクソジジィ…首領との話終わらせて来ます。」
「3分で戻って来い」
そう指示されれば3分で戻る他に無い。はいと返事をすると同時に全速力で走り出した。
ドレスだったのを忘れて風が吹いても気にせず走ってしまった為か、恐らく下着が見えたと思う。師匠に。
歩きなれた道を走る。首領の部屋へと一直線に走って扉を開けた。
「どうも、お話があります」
「A!話してほしいことが山ほどある!何故お前が此処をやめる!だいたい不満があるなら言えば良かっただろう!」
あー始まったよ、と内心ため息を着きながらも、師匠と別れてから1分が経過している。早く話を終えなければ。
「やつがれは此処を辞めます。理由は師を得たからです。それでは失礼しました!」
しっかり笑って最後にしようと思ったのだが、首領に腕を捕まれた。あ、駄目だスイッチ入ってしまった。
「いいか、お前は此処に来たとき強くなりたいと言っていただろう?言葉通りお前は強くなった。だからもう此処を出るの」
「分かりました分かりました分かりましたから帰らせてください」
あと30秒。完全に間に合わない。師匠に迷惑を掛けたくないのだけど。
「読んだ本に、『熱くなりすぎるといつかは蒸発して消える』と書いてありました。首領である貴方が其処まで熱くなると、いずれ此処は今のように保てなくなります」
冷静に言った。私が此処で熱くなれば駄目だと思ったからだ。
「お前の言う師とやらは誰だ!撃ち殺し」
そして30秒が経ったと同時に首領の部屋の扉が盛大に蹴られた。
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なかゞわとまと - ぱるさん» お久しぶりです!ぱ、ぱる師匠が謝ることなんてありません。わたくしも更新おサボりしてるので…(汗) (2017年2月18日 23時) (レス) id: 59e0ee862d (このIDを非表示/違反報告)
なかゞわとまと - ミカさん» ありがとうございます…!もう頭があがりません…。新作、掛け持ちになりそうですが頑張ります!^^ (2017年2月18日 23時) (レス) id: 59e0ee862d (このIDを非表示/違反報告)
ぱる(プロフ) - 完結おめでとうです。ていうかお久しぶりです。更新おサボりですみません;;そしてこんなところで謝罪をすることもごめんなさいです (2017年2月17日 22時) (レス) id: 16e2777840 (このIDを非表示/違反報告)
ミカ(プロフ) - 小学生…だったんですか!?私高校生なのですが…凄くこの作品面白くてすっかり読み込んでいたらまさかの…年下だったとは。凄いです。小学でここまでかけるなんて羨ましい…新作、楽しみにしています。 (2017年2月17日 22時) (レス) id: 17d57460f1 (このIDを非表示/違反報告)
ぱる(プロフ) - 椿(狐)さん» いっ、いえ!ボクがお世話されてますよ!? (2017年1月26日 18時) (レス) id: 16e2777840 (このIDを非表示/違反報告)
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