【歌い手】私には居場所がありません。【裏切り】

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貴「そ……らるさ､ん……それにまふくんも……」


手が当たってしまった相手はなんとそらるさん。


私は絶望という気持ちが心に這い上がってきた。


そ「お前にそらるさんなんて言われたくたい。裏切り者さん」


いつもの優しいそらるさんではなく､凄く冷たくて私を睨みつけているそらるさん。


それだけで背中が凍りつく。


こっ怖い…。


でも､言わなきゃ。


貴「あれは姫乃が自分から落ちたんだよ！私も助けようとしたけど間に合わなくて……」


そ「嘘つくな！！！姫乃が自ら落ちるわけないだろ！！！お前が､お前が……」


ま「そらるさん！ここお店の中ですよ！」


まふくんは見ていられなくなったのか私達の言い合いに止めに入った。


助かった。


もしこのまま言い合いをしていたら周りの人に迷惑だし､私自身も辛いから。


そ「あぁ､ごめんまふ…。帰ろか､こいつがいたら買い物する気にもならないし」


ま「ちょっ､そらるさん！？」


そらるさんはでもまふくんの手を引いて店から出ていった。


あぁ､また分かってもらえなかった。


そらるさん､やっぱり冷たかったな…。


いつもの優しいそらるさんが見たい。


いつものように話してほしい。


でも､もう無理なんだ。


あんな事があったから。


私はもう､


そらるさんから見て裏切り者で敵なんだ。

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