捨てられた少女は幸せか？

第14話 学校 ページ20

良くも悪くもない頭で授業を聞き終え、今は昼休み。
運動が苦手ではないが、中で読書をする方が好きなので、だいたい図書室に行く。

先生「あら、木葉さん。こんにちは」

『あ、こんにちは』

先生「あ、それとも日川さんの方が良いかしら？」

『え？…あぁ、確かに…』

日川さんはさとみくんの名字。いずれそっちになるらしいから、今から慣れた方がいいかも知れない。

『じゃあ日川でお願いします。』

先生「ふふっ、分かったわ。」

先生に見送られ、本棚に行く。
ちょっと分厚い小説のコーナーを見てると、私の好きなシリーズの続編が置かれていた。

(あ、誰かが借りてて、貸してもらえなかったやつ)

その本を手に取り、いつも借りる小説も取り、カウンターに行った。

本を借りて2年生の階まで戻る。
教室では話している子や、百人一首をしている子もいた。
百人一首には詳しく無いけど、読み手をやるのは結構好きなんだよね。

そんなこんなで昼休みが終わり、掃除、午後の授業。そのあとは部活だ。
基本は月曜は休みなんだけど、先生たちの予定が合わなくて、火曜が全部活休みらしい。

帰りの会も終わり、部活へ向かう。
部活に着いたら、挨拶をして、準備を始める。
私の部活は男女混合でやっているため、たまにだがカップルが生まれる。

私？出来たことなんか無いよ？
好きな人がいた事はあるけど、1回だけ。しかも、その子は彼女いるし。
奪おうとも思わないからね。今では友達として遊んだりしてる。

準備が終わったので、相手を見つけて練習を始める。
私の部活は顧問が忙しくて来れないことが多いから、毎日が自主練みたいなもんだ。
けど近所の中学校では強い方に入るから、自由にやってる方が上手くなりやすいのかもね。人によるけど。

軽く体を動かしたら、対戦を少し。悪い所を指摘し合ってまた対戦。今日はそれの繰り返しだった。

部活終了15分前になり、挨拶をして片付けを始める。
やっぱりまだ先輩には追いつけない。しっかりプレーをしながら、私のこともちゃんと見てくれる。悪い所を直したら、褒めてくれる。
いい先輩達を持ったな。

自転車に乗って、秀と帰る。
帰ったらさとみくんが抱きついてきそう…

秀「さとみさん、どんな感じ？」

『え？うーん…とりあえず優しい』

秀「それ前も聞いた」

『あ、ゲームが凄い上手い。』

秀「マジ！！いつか対戦してぇ〜！」

『まぁ、してくれるんじゃない？』

そこで秀と別れ、自宅に急いだ。

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