太芥『無花果』 ページ30
◆
いやぁ…ね?だって折角拾ってきたんだもの。好きな物くらい知っておきたいだろう?
【無花果】
「いちじく…」
芥川君(嫁)を拾ってきて数週間が経った。飲み込みは…まぁ異能力に比べれば遅くはない。だって私の嫁だもん。
そして過ごしてきたなかで私は気になる点があった。
好きな物…趣味…そういう類の物はないのだろうか?いくら狂犬といっても、人間に変わりはない。趣味とかあってもいいのではないか?と。
「無花果?君、無花果が好きなのかい?」
「…………わかりません」
こりゃ参った。ただ名前を知っているだけなのか“好き”というのを知らないのか。
季節は秋。嗚呼…ギリギリ売っているかな、無花果。
少しばかり躊躇したが芥川君の手を強引に引っ張って町へ出てみた(どうしよ、芥川君の手冷たい。その手を私が暖めてる、興奮してきた…)。
「あの…これは…」
売ってそうな所に行って無花果を購入。私もあまり知らないものだったから、まぁ熟れていたのを選んだ。
「芥川君」
執務室に戻り、芥川君と向かい合って座った(やばい、芥川君可愛い)。
実質無花果の食べ方と言ったら皮を向いてかぶりつく…や色々あるが、私は芥川君にあーんをしたい。
「…?」
「口を開けて」
言われた通りにするのが物凄く可愛い。それでいて少しビクビクするのが可愛い。
そして小さく開いた口。あれ、えーっと…キス…あ、違う違う無花果をあーんってするんだった。なら口移しで…いやまだこの子には早い…か…残念…。
悶々と考えながら無花果を猫にあげるようにして芥川君の口に近づけたその時…
ぱくっ。
効果音がつきそうなほどの可愛らしい食べ方。わ…私、まだ口許に持っていっただけなのに…芥川君から…食べて…くれた…。
「美味しいかい?」
「…はい」
ヤダ可愛い。そうか、この子の好物は無花果か。よし、今度から無花果について誰よりも詳しくなろう。
そうそう、芥川君に舐められた所の唾液、しっかり分析して色々なことに活用しよう。
♀♂♀♂
リクエストありがとうございます。
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エリカ - リクエストいいですか?ドス芥お願いします!できればドストさんがヤンデレな感じのを… (2017年6月10日 18時) (レス) id: e5d2f5896d (このIDを非表示/違反報告)
福地さん(プロフ) - ああああああ!同志がいたっ!なんという幸せ!太芥いいですよね!!!文ストの中で一番好きなcpです!やつがれちゃんの儚い感じがすごい好き!!幸せになって欲しいっ!そして、表ではやつがれちゃんに厳しくしてるけど裏ではやつがれちゃんの事褒めてる太宰さん…好き (2017年4月5日 22時) (レス) id: 4a35111a88 (このIDを非表示/違反報告)
なかゞわとまと - 桐宮さん» 二重人格好きです。続編にいったので是非…(^^) (2017年2月21日 22時) (レス) id: 59e0ee862d (このIDを非表示/違反報告)
桐宮 - 俺も異常だね。本当に好き。がれちゃん二重人格いい。 (2017年2月21日 22時) (レス) id: a7d473c89c (このIDを非表示/違反報告)
なかゞわとまと - kiiroitoriさん» 同類ですね。わたくしも馬鹿みたいに騒いでドタバタしてますよ(超迷惑) (2017年2月21日 21時) (レス) id: 59e0ee862d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なかゞわとまと | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/TOMOTO/
作成日時:2017年1月15日 23時