やつがれちゃんが大好きすぎる皆様の重い愛を具現化した短編集。

敦芥『出会い』 ページ15

◆



　(わたくしが)楽しい、やつがれちゃんと(純粋な)敦くんの学パロ。


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　こいつとの出会いは最悪だった。



【出会い】






「んぐぉっ！？すっ、すみません！」






　入学式から数日。クラスが和気あいあいとした空気になってきた頃、僕は見事に遅刻した。


　急いで急いで急ぎすぎて、目の前にある電柱にすら気づかなかった程にだ。それを幾度か繰り返して漸く学校。



　チャイムはもう鳴り終わっている。これもう普通に歩いていいのでは？と泣きそうになりながらも階段を一気にかけ上がった。


　が、前方から何やら黒い影と衝突した僕は、その影と一緒に階段の下までまっしぐら。






「ってて…。ごめんっ、大丈夫！？ですか？」



「…」






　しかし返答は無い。もしかして意識が無くなった？どうしよう、と困惑しているとそれはむくりと起き上がり僕を見た。







「…………離せ」






　離せ？離せとは、何を離せと…。


　その黒い人の視線を辿って見ると、見事に手を掴んでいるではないか！これまたなんと失礼なことをしたのか。






「あわわわわ！ごめん！き、君何処のクラス？僕はA組だけど…」



「失礼な。僕もA組だ」



「えっ、やつがれ？」



「？やつがれ」



「やつがれって…あっ、一人称…だっけ」



「そんな事も知らぬのか餓鬼め」





　同じA組にこんな態度の悪い奴は居なかったと思う。いや、確か僕の席の隣って空いてたよな。






「お前、名前は？」



「芥川、龍之介」



「芥川って呼ぶね。えっと僕は…」



「なかじまあつし」





　ええっ！？なんで知ってるの！？とツッコミをしようと構えると「同じ組の名前を覚えぬ訳がない」と言われた。



　そうやって出会いは憎まれ口の叩き合いだった。




　そうだ。だから僕も芥川も、もちろん皆も、僕と芥川が付き合うなんて思ってもいなかった。



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　ちょっと保健室に行ってきます(覗きたい人)

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