【オリジナル】後輩君と転校生【派生/合作】 (ページ9)

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＊＿続きページ9

.......最悪だ。此奴は、本当に。
ぼくの古傷を悉(ことごと)くえぐってくる。

『....そういう訳じゃないよ。
とにかく、別に好きとかそんなんじゃないから。....良い子だな、とは思うけど』

もう帰るね、そう言い残し、ぼくはその場を後にする。
自室に帰った後もまだ彼方さんの「好きなの？」という言葉が頭の中を駆け巡っていた。

＿＿「綾萠先輩！」

嬉しそうに駆け寄ってきてくれる彼の顔を思い出し、思わず頰が緩む

何処か、くすぐったいような、あったかい気持ち。

......ぼくは、この感覚をよく知っていた

気付いてしまった途端に、目から涙が溢れる。

あぁ、いやだな、もう辛い思いはしたくない。
拒絶されるのは怖い。

恋なんて、したくなかったのに。

次の日から、
ぼくは蒼飛くんと話すことがなくなった。

＿＿＿＿蒼飛くんを、避け始めた

彼がぼくを忘れるまで、
記憶から、“ぼく”という存在がうすくなるまで