【オリジナル】後輩君と転校生【派生/合作】 (ページ8)

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Episode3「気付いてしまった」【望月綾萠】ページ8

氷室side

最近、同居人＿＿いや、正確には元同居人が花を飛ばしていることが多くなった。
というか此処最近は毎日飛ばしている。

原因はすぐに思い至った。
クラスで同じように嬉しそうに話していた人がいるのを知っていたからだ。

「...何？付き合ってんの...？」
それはないなと、頭に出た考えをすぐに打ち消す
綾萠は極度の人見知りだ。
そんな奴が出会って間もない人と付き合うとは考えにくい。
まぁただ、好きなのは確かだろう。それを本人が気づいているかどうかは別として。

僕は少し、カマをかけてみることにした。
.......殴られないといいけど

「＿なぁ、綾萠」
『んー？』
「蒼飛のこと、好きなの？」

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

綾萠side

世界が止まった気がした。
時間の流れがゆっくりになって、最初、彼方さんの言葉の意味がわからなかった

スキ....？
すき....？

＿＿＿＿好き？

『....はぁ！？！？』

うぉう、そんな声を出し、びっくりしたように跳ねる彼方さん。
そんな驚くとは思わなかっ....いやそれどころじゃないそんなことはどうでもいい

『すっ....きって、え？僕が、蒼飛くんのこと、を？』
それ以外誰がいんだよ...と苦笑気味に彼方さんは言った。

は？いやいやいや、なんで？
どこからそんなそぶり...

そんなぼくの考えを見透かしたように、

「....最近、お前妙に嬉しそうにしてたろ？
同じような反応してる奴がうちのとこにもいたから、
てっきり付き合ってんのか？とも思ったけど、
お前に限ってそれはねぇな、って」
そう言った彼方さんは、で、どうなんよ、と追い討ちをかけるように尋ねてくる。

『いや、どうときかれても....』
「向こうはどう思ってんのかわかんないけど、少なくともお前の事きらいではないと思うよ？

......それとも何、まだ“アイツ”を忘れてない、っていう訳？」

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