*42話* ページ43
***
「そういえば学園長、さっき「今年”も“商売を止めることができなかった」って言ってたっスよね」
「まさか、去年もこんなことが?」
「ええ。去年はまだ彼の対策ノートの評判があまり広まっていなかった分」
「これほど大きな騒ぎにはならなかったんですが…」
「今年は『テストで良い点が取りたいならモストロ・ラウンジへ』という噂が学園中に流れていたようで」
噂の力はすごいわね…
「でも、契約違反をすればどんなひどい目にあうかは強固な守秘義務があって広まらなかった?」
「そのようです。結果、今年はアーシェングロットくんと取引する生徒が続出」
「全学年・全教科の平均点が90点を超える事態になってしまった…というわけです」
「(…わざとらしい…)」
「全教科の平均点が全て赤点になるよりはマシですが!しかし…」
「つまり、ほとんどの生徒がズルをしたっていう…」
「開いた口が塞がらないとはこのことね」
「じゃあ、去年アイツとの勝負に負けたヤツは、いまだにずっと能力を取り上げられたままってことか」
「それが…。彼は去年、生徒たちから取り上げた能力を元に戻すことを条件に」
「学園内で『モストロ・ラウンジ』の経営を許可するように私に交渉してきたのです」
「はぁ!?」
「…はぁ」
つまり学園長はそれに上手く乗っかってしまったということか…
***
126人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
sizuku(プロフ) - 黒猫さん» コメントありがとうございます!!私も好きです!♡ (2022年10月6日 17時) (レス) id: e0ce1464e4 (このIDを非表示/違反報告)
黒猫 - うp主さん好きです☆(唐突な告白) (2022年10月6日 0時) (レス) @page31 id: 7877cc6234 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:sizuku x他1人 | 作成日時:2022年9月2日 17時