額に傷を持つ2人~炎のゴブレット<転･結>~《ハリーポッター》 (ページ16)

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『なにこれ？』

近くに行ってみると水のような液体とも空気のような気体とも言えないものが漂っていた｡ハリーは興味津々の様で杖で突っついたりしていた

ハ｢これ凄いや｣

初めてホグワーツに来た時の顔のように満面の笑みをしていた｡

私は校長室をぐるりと周り､フォークスや組み分け帽子､グリフィンドールの剣を見ているうちにハリーは音もなく洗面台みたいなのに頭を突っ込んでいた

ダンブルドアのことだから危険なものを置いてないと思うけど…私はいくら待っても洗面台から顔を出さないハリーをソファーに座ってゆっくりと待った

20分ぐらい待っただろうか､すると校長室の扉がガチャりと開いた｡

ダ｢ハリーはどうしているのじゃ？｣

彼はいつものように目を輝かせて私を見て言った

『そこにいます｡何か覗き込んでいるんですよ､もう20分ぐらい』

ダ｢そうかそうか､多分裁判の記憶じゃろう…｣

『裁判の記憶？』

ダンブルドアは微笑みから真剣な表情にすぐに変わった｡

ダ｢詳しいことはハリーに聞くと良い｡わしもう歳でな､昔のことはよく覚えてないのじゃ｣

ダンブルドアはまた微笑み出すと､銀色の髭を撫でていた｡私は『そうですか』とクスクス笑ってハリーを眺めた

ダ｢ハリーを待つ間に幾つか聞きたいことがあるのじゃがよいかのぅ？｣

『大丈夫ですよ先生｡』

そう言うと彼は嬉しそうに目を細めて､のびのびとした口調で尋ねてきた

ダ｢決心はついたかの？闇の陣営に＿＿＿｣

『先生､ついてます｡これからは先生のお力添えできるように頑張りますよ』

スリザリンの末裔にふさわしいような狡猾な笑みを浮かべると彼はその答えを待っていたと言わんばかりに大きく頷いた

ダ｢それはありがたいことじゃ､じゃが無理は禁物じゃぞ＿＿｣

『先生もシリウスと同じことを言うんですね』

私はクスクスと笑ってハリーを眺めていると彼も面白そうにして笑った

ダ｢最近シリウスとよく会うようじゃな｡その指輪と関係しているのかの？｣

『そうですよ先生｡なんだと思います？』

私は満面の笑みをして彼に向けて右手薬指にはまっている指輪を見せた

すると彼はニコニコと笑いながら｢うむ｣と言って考え込んだ

ダ｢婚約かの？｣

『そうですよ』

と私が微笑むと彼は微笑むと同時に何故か悲しい顔を浮かべたように思えた｡いやただ勝手にそう思っただけかもしれない

するとハリーは勢いよく洗面台みたいなのから顔をあげて私を見たが校長がいた事に気づいた