スイレンの花 ３【NARUTO】

#123 ページ12

『待ってシスイ兄ちゃぁぁぁん！！』

『うおお、ストップストップ！！さらっと里から抜け出そうとすんな』



私は忘れ物をしたシスイ兄ちゃんを追うべく何にも考えずに里を抜けようとしていたのだ。



『ぐぬぬ…こうなれば…強行突破だ！！』

『っ！？速い！さすがシスイの妹…じゃねえ！
おい、そこのお前ら！この子取り押さえてくれ！！』

『ええっ！？』
『オレらっすか！？』



そこを通りかかったのが当時中忍になりたてだったコテツさんとイズモさんだったというわけだ。



ｲ「Aがほんとすばしっこくてさ、まあ結局Aのおふくろさんが駆けつけて御用になったんだけど」

「そうでしたね…ご迷惑おかけしました」

ｺ「ははっ、いいってことよ。今となっちゃいい思い出だ」

「ううっ…」



…幼い日の自分の無鉄砲さにはほんと顔から火が出るほど恥ずかしいエピソードばかりだ。



ｲ「Aはシスイが大好きだったもんなァ」



だけどそれはイズモさんの言う通り、シスイ兄ちゃんが大好きだったから。

そういわれて、私は自然と笑顔になった。



「はい、今も大好きです」

ｲ「っ……(この子、いつの間にこんな色っぽい笑顔するようになったんだ…って何考えてんだオレ！)」

ｺ「(さっきかわいい可愛い騒がれてたけど、Aは年々可愛くなるもんな…末恐ろしい)
　ははっ、まあ、そんなAもついに中忍試験とはな。がんばれよ」

「はい！ありがとうございます！頑張ります！！」




そうして彼らと笑顔で別れ、私は7班のみんなの下へ合流しようとしたのだ。

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