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つらつらと書き綴られてゆく黒板の文字を横目にAはいつもの窓際に腰掛けると、一年生の教室を探していた。アレンはやっぱり、窓際の席から二年生教室のリナリーを見ている。知ってたけど、やっぱりキツいなぁ。ふう、と溜息をついてまた黒板に視線を戻す。相変わらずラビの赤髪は目立っていて、以前Aが廊下を彷徨っていた時に生徒指導の先生に怒られていたにも関わらず派手なヘアバンドやピアスを付けていた。ラビも懲りないようだ。彼と少し離れた席に姿勢良く座っているのは神田ユウだ。
神田のことは高校に入ってから聞いたことがあるだけだったが、アレンはあの三人と仲がいいようだ。もしAがまだ生きていれば、皆と仲良くなれたのだろうか。
｢……寂しいなぁ｣
好いた惚れたは人の自由というが、そもそも生きた人間を好きになることが間違っている。ましてやその相手が自分のような、ただ揺蕩うだけの存在に気付いたことは奇跡に等しいのだ。振り向いてくれなんて思わない、自分が見えているだけで十分すぎるほど幸せだ。だからせめて後から見守っていたい、近くにいたいだけなのに。本日二度目の溜息をついた時、翡翠の瞳がこちらを向いた気がした。
｢いつもお弁当派なんだね、その玉子焼き美味しそう〜！｣
｢ティムの散歩もあるし、時間が無いと購買なんですけどね｣
｢あ、じゃあ明日から私がティムの散歩行くよ？ 嫌われてるけど、あの子賢いし大丈夫｣
｢ティムより君の方が心配なんですけど……｣
アレンがAと喋りながらお弁当を食べている間、他のメンバーはこの奇妙な現象を見て凍りついていた。
｢ねえ、アレンくんどうしちゃったの？｣
｢ついにモヤシがイカれたな。おいバカウサギ、そのウィンナー寄越せ｣
｢やべぇよあれ、アレンどうしちまったんさ……あ、おいユウ！ それ俺のタコさんウィンナーだろ！｣
｢昨日俺の食っただろうが！｣
｢一昨日俺の食ったろ！？｣
｢もう、二人共やめなさい！｣
神田とラビがギャーギャーと喧嘩している間にリナリーは叱責し呆れて溜息をつくと、心配なのかアレンに声をかける。四人でいるのにAと二人だけで話をしていたことに、アレンはハッとした。
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月夜弥(プロフ) - かがりさん» はい！暑いので熱中症には気を付けてくださいね！ (2018年5月19日 11時) (
レス) id: 2435ed909b (このIDを非表示/違反報告)
かがり(プロフ) - 月夜弥さん» 初めまして、暖かいコメントありがとうございます！ これからもゆるりと更新しますので、しばらくお付き合い下さい！ (2018年5月19日 9時) (レス) id: d3d904e778 (このIDを非表示/違反報告)
月夜弥(プロフ) - アレン君まじ尊い…天使ですか！？とっても可愛いです！このお話大好きです！ (2018年5月13日 22時) (レス) id: 2435ed909b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かがり | 作成日時：2018年3月30日 18時
