死んでたまるか同盟 (ページ7)

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「机の下に何かあると思ったら、工具箱だったんだな！」

おぉ！と感嘆の声を上げる千秋さん。
昼間から元気いっぱい流星レッドは頼もしい。
工具箱を開け、中身が見えるように皆の方へ向けた。

「色々入ってますが、やっぱりカナヅチとトンカチ、レンチ辺りが強そうです」

「カッターや薄い刃物では折れてしまうだろうからね」

「ドライバーで貫通させてもダメージは小さそうですし」

顎に手を当て、左手にマドモアゼルを持ち思案する斎宮さん。

こんな時にもマドモアゼルを手放さない精神は尊敬している。

「何か弱点が分かればいいのだけれどね」

「まだ解明できてませんからね」

一週間にしては調べた方だと思う。個性の強いアイドルたちが一致団結しているというのは、滅多に起きる事ではない。調査は各自自由にしているとはいえ、さっきのレオさんから聞いたような別ユニットとの意外な組み合わせで調査に赴くほどの状況なのだ、今は。

「とりあえず回すので取ってってくださーい」

工具箱を左にいる千秋さんに渡し、時計回りに回してもらう。

「本数が足りなくなりそうだネ。うちはいいヨ。トンカチならボクがもッテル」

五芒星を叩くためのあれか。
計10本しかないし、足りなくなるのは明白。

「俺のところも遠慮しよう。Aは絶対に持っておけ。保健室には先生たちがいるとはいえ、貴様は女だ。人一倍用心するべきだろう」

「副会長・・・！やっぱり優しいですね！」

「こっちには神崎と鬼龍がいる。武力にはどのユニットよりも自信があるからな。別に優しさというわけではない」

それが理由なのはわかるが、鉄面皮にほんのり照れた色を混じらせた副会長に感動した。

説教は長いが、とても情のある人だ。