死んでたまるか同盟 (ページ14)

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fighting ページ14

「どーん！気を張りすぎても疲れるだけだよ！俺たちみたいにリラーックスしなよ！」

「うぐっ」

後ろから体当たりしてきたのはひなた君。
急な衝撃に声が出た。

「俺たちって、俺のことも含んでる？俺はアニキみたいに気を緩めまくってなんかないんだけど」

不機嫌そうに頬を膨らませて兄に続くゆうた君。
2人は差はあれどこの状況を楽しんでいる節がある。
そうお目にかかれない稀有なこの立場、とポジティブに捉えられているのだろう。
2人の身のこなしはハイレベルで余裕があり、調査には向いていた。

「お前たちは気を抜きすぎな気もするが、俺たちも見習うべきかもな」

「割とこの生活に順応して、余裕ある人も多いからね」

北斗君とスバル君がひなた君に同調した。
好奇心の塊のレオさんや他の三年生は特に活発で、余裕綽々な人すらいる。
この2人は一年生の中でも頭抜けて、だが。

誰も決して油断してなんかいない。警戒を怠らずに出来る限り楽しんでいるのだ。そうしていかないと限界がくるから。
初日にトラウマになりかけた人もいるけど。
上手く発想の転換をしていかないと恐怖に囚われてしまう。

「明星くんもだけど、ひなたくんもスキンシップ激しいよねぇ・・・」

顔を赤らめる真君に何度も頷いた。
今もくっついているひなた君は、可愛いのだが距離が近い。

「Aさんが来るもの拒まずだから甘えちゃうのかも！っうわわ」

「A先輩、嫌だったらちゃんと嫌って言ってくださいね。まぁアニキは拒まれてもやりに行きそうだけど」

「もしかしてゆうたくん嫉妬？安心して！1番大好きなのはゆうたくんだから！」

「安心できない！！」

ひなた君の襟を引っ張り私から引き剥がしたゆうた君のお陰で肩が軽くなった。
葵君たちの愉快な会話に、場が和んだ。