死んでたまるか同盟

fighting ページ19

同日、第2音楽室にて。

「夕飯までまだ時間はある。軽く校内を探索するぞ！」

守沢先輩はこんな時にも騒がしい。

元気が有り余っている部長に引き連れられ、俺たち流星隊は連日校内を探索していた。

俺としては面倒だし、あんな可愛くないものに会いたくないし、音楽室にこもっていたいけど、そうも言っていられない。

「部長・・・声は抑えてくださいよ・・・」

「守沢先輩の声でNOFAがやってきたときは心臓止まるかと思ったっスからね！あの時の二の舞は勘弁ッスよ〜」

俺と鉄虎くんが守沢先輩に釘をさす。
あいつらは音に敏感なんだから、そこんところは気を遣ってほしい。

「すまんすまん！俺たち全員にとって、明確な悪が現れたからな。正義のヒーローは悪を倒し、皆に安心をもたらす存在だ。また高ぶって引き寄せてしまわないよう、気をつけよう☆」

声のボリュームを落としても煩いのは変わらない。
俺はため息をつき、無意識のうちに口癖を零していた。

「鬱だ・・・死にたい」

「死んじゃ嫌でござるよぅ、翠くん！気をしっかり！」

「ああ・・・流星隊唯一の癒し・・・うん、頑張る」

「翠くん！？」

仙石くんが不安げに俺を見上げる。
仙石くんはずっと純粋なままでいてほしい。

「どんな『かいぶつ』も、『なかま』とたちむかえばこわくありません♪もっと『げんき』にいきましょう」

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