ラピスラズリ④【0048】 (ページ19)

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169# 意地 :♪ハート型ウイルスページ19

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日が沈み、ランタンに灯りをともす。研究生たちが日中に訪れた広場では未だ多くの人が行列を作っている。

おたまで掬ったスープを器へ分ける。雪を踏む。パチパチと薪が燃える。日常と化してしまった音の背後にあるのはいつも通りの沈黙………否、音楽だ。

ハート型のライトが地面だけではなく、建物など、目に見える至る所に広がる。何も無いその場を一瞬で支配した。

物陰に身を潜めていたDES兵は銃を持ち直し、警戒を強める。イントロが終わる直前、どこぞから伸びてきたライトに照らされたのは凪沙。

その場にいた群衆の目がそちらへ集まる。彼女のソロが終われば、友歌そして織音へ。複数のライトが次々と現れる。隠れていたDES兵は人数を分散させて対処しようと走り出した。

向かいの建物にも三人いる。真琴と鈴子、楚方だ。自分のパートを歌いながら影へ逃げていた。歌声を追ってきた兵士たちは「これ以上自由にさせない」と銃口を向けた。

「動くな！！」

「……っ、なにっ！？」

彼らは度肝を抜かれたかのように動きを止める。そこに探していた少女たちの姿がなかったからだ。

あったのは成人男性ほどの高さがある雪だるまが三体と、オレンジ色に燃える焚き火も三つ。頭の玉はそれぞれの髪型も模した個性が見えるもの。

火によって、そこでパフォーマンスをしているように魅せたのだ。だまされた。腹を立てた兵士の一人は傍の雪だるまを足蹴にして崩す。

今聴こえる歌声は近い。見上げると、今度は智恵理が屋根の上にいた。手でハートを作って放る振りをした瞬間、屋根の積雪が雪崩のように落ちて彼らを襲う。足止めに成功するとファンたちはさらに盛り上がりを見せた。

さて、サビ前最後の担当は美森と恵。左右のライトによって二人の姿が顕になる。彼女たちを見たDES兵は"くだらない"と顔を歪めた。

歯も食いしばり、まるで仇があるように睨む。的が増えたことで戦車も動き出す。サイリウムを振っていた一部民間人は巻き込まれないように走り出した。

その間も彼女たちは歌って、踊る。捕獲網が上空に打ち上げられても容易に避ける。この様子を艦から見るツバサさん。凍原星における作戦は、

「アンダーたちの同時多発ライブで、DES軍の動きを拡散。その隙を突いてメインライブを実行する！」

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歌詞書けないから文章だらけになっちゃう……辛い。