33p-ほんの好奇心 ページ3
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ふと目が覚めると、チャイムの音が聞こえていた気がした。意識が浅いままんーと畝って起き上がる。居留守を使う訳には行かないので渋々インターホンに寝起きのやさぐれた声でなくいつもの調子で声をかけるとAという大方の予想が外れ聞き覚えの無い声が聞こえた。心底仕方なくすぐに顔を洗い拭くという動作を済ませて寝起きとは思えぬ程の態度でドアを開ける。装いはいいが中身は正直寝起きの余韻が残っている。
「どちら様ですか〜?」
「どーも!初めまして。花婦田壇嫁と申します」
っ^☆なんて語尾に着きそうなテンションが寝起きにはきついななんていう思考を遮って花婦田という言葉に反応がいった。
「…Aさんの御家族ですか?」
正直いってそうは思いたくない。なんて言うか、釣り合わないと思った。想像の範疇を超えていたから。
「あら、ふふ。他人の前ではさん付けなんですね。」
「は…あ、ちょっと」
壁に立てかけていた腕の下を掻い潜って家へ入る女。何奴も此奴も不法侵入が好きだなあ。と少し呆れる。俺も人のことは言えないんだけど。
「一体なんなんです」
「耹砺がAの許嫁に成ったのには目的があった。それは彼が皇女と関係を持つことで地位の高級が目的だった。だけどAが成人になり、婚約を発表する前夜、突然姿を晦ましたのよ。余程嫌だったのでしょうね」
そう言うと彼女は意味ありげにくすりと笑った。
それだけじゃない、未だ何かある。それは安易に勘繰る事が出来た。勘繰るだけなら。
「まだ公にはなっていなかったのだから、相手を変えるなりしてしまえば良かったのよ。どうせ形だけなんだから。そう思わない?」
「…」
「でもそうしなかった。できなかった。あれからずっと。そうかと思えば彼女を追ってこんな所まで」
振り返りざまこう続ける
ーーーーーーー「知りたくない?」
「何故、耹がAを追って来たのか。」
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戓乃(プロフ) - 欺きにゃんこさん» ギャー滅茶苦茶嬉しいです、有難うございます…!逆に分かりにくくなってないかが最近の悩みです(´///// ` *) (2018年7月4日 15時) (レス) id: 7358168600 (このIDを非表示/違反報告)
欺きにゃんこ(プロフ) - とてもお話が凝っていて 面白いです。 続き待ってます (2018年7月4日 14時) (レス) id: 57e8984140 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:乃 | 作成日時:2018年5月24日 6時