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こんばんは漆原です。はじめまして、もしくは少しお久しぶりです。

本作は、文系の僕から現代っ子へ贈る愛のメッセージです。嘘です。

本当は読書を題材にしてまとめています。なんだか課題作文のようですが、全然課されたものではないので、流し読みするくらいの軽い感じで読んでください。

決して短くはありません。長文苦手な方はそっと戻るボタンを押してください。

上手く喋れるかわかりませんが、最善を尽くしますので、どうかあたたかい目で見守ってください。





追記

続編「書を読む 2」を作りました。よかったら読んでください
僕は読書が好きです。

そもそも小さい頃から絵本が好きでした。両親が読書家なのが大きいのでしょう、昔から本は好きでした。

小学生の頃は速読で知られていましたし、実際、周りの子の中でも、読書量はかなり多い方でした。

中学生になってからは特に好きな文庫が見つかり、とにかく読み漁りました。図書館に行けば読むものはいくらでもあります。それは、食べたいだけ食べたいものを食べることのできる環境に似ている。

そうやって長年本と触れ合っているうちに、僕はもの思いにふけることの多い少年に育ちました。

大事な時期に読んでいたものが、心理描写の繊細なものが多かったからでしょうか。僕の書く文章は女性的なことが多い。本の影響は、僕の性格にも大きく表れるようになりました。


あなたは、勉強はどのくらいできますか。

勉強、わかりますか。

僕は勉強が好きです。教えてもらい、わかることが好きです。それは読書と似ている。

本を読む上で、多少わからない単語や諺があっても、それは自分で無理やり理解するか、辞書を引くか、近くにいる人にその意味を問うしかありません。

作者さんは一々教えてくれないし、わからないことだらけでは一々調べてもいられない。

そうしたら読むのをやめますか。僕はそうではない。

だって読めないような本は最初から手に取ることが少ないのです。大抵は読めます。現代の日本人が書いたものなら、余程難しい言い回しが多用されている本や専門用語ばかりの書以外はだいたい読めるのです。

誰も教えてくれない、易しいものに訳してくれない環境で、あなたがその本を読もうとしたなら、あなたは頭をフル回転させることになるでしょう。そこで、理解力というものが生まれるのです。

気軽に答えをもらえない世界では、あなたが辞書であり、記憶領域であり、地図である。それはあなたが自立することに大きく役立つ。

人は人とともに生きる生き物です。誰にも頼らずに生きて行くことは、きっととても難しい。それでも、自分のできることを最低限やることは、大事だと思うのです。自分のことは自分でやれる方が、自分にとっても周りの人間にとっても良いでしょう。


あなたは理解不能な文章を前にして、文句を言うことが習慣になったりしていませんか。もしくは、あなたですら理解できる作家の書く文章を前に、意味がわからないとか言っている人を見かけたことはありませんか。

それは本人の理解不足ではありませんか。

特に後者に関しては、まだ十余年しか生きていない僕ですら、そういう人間を見ると、こいつ頭悪いんだな、ということがわかります。

本を前に意味がわからないと言うということは、理解するという行為を破棄した結果であり、また国語力のないことを明確に示しているのです。

つまりは頭が悪い。そういうことになります。


「吾輩は猫である」という本を知っていますか。夏目漱石の書いた有名な本です。これはまあ、愚問でしょう。では、読んだことはありますか。すべて読めたあなたは、かなり頭の良い方ですね。僕は父の本棚にあったその本をちらっと読んだことがありますが、無理でした。難しかったです。

難しいのなら無理して読むことはない。本にもそれぞれ好き嫌いがあります。嫌いなものに挑戦してみるというのも確かに大事なことではありますが、難しい本を読むことほど苦痛なものもありません。そういうのは、将来気が向いたときに読んでみればいい話なのです。

人の体が成長していくのと同じように、心も成長していきます。その時々に合った内容の本を読むのが、一番読書を好きでいられる選び方です。小さい頃とても面白かった本が今はそうでもないように、昔面白くなかった本が今面白いということもあり得ます。

ちなみに「人間失格」は読めました。太宰治の著です。漱石より後の人ですからね、読みやすくて当然ではあるのですが。

そういった、自分にとって少し難しいけれど読めなくはない本にたまたま遭遇して、理解しようとすることに挑戦していくと、自分には少し難易度の高いその他の本でも、読めるようになります。そして、本を読むことに楽しさを覚えるようになったら、たくさん読むようになります。たくさん読むと、想像力が伸びてきます。

本はビジネス書等の役に立つもの以外であれば、個人の思想の塊です。小説はリアルなフィクション、つまりは嘘。人のついた嘘です。それを何冊も何冊も読んで行くと、どうなるかわかりますか。

人の思いがなんとなく予想できるようになるんですよ。

小説は大抵が主人公の目線で書かれます。あなたは、自分の気持ちはよく理解できていますね。

主人公の心情を隅々まで表されると、自分と同化して、要するに同情して、物語に入り込めるのです。だから、主人公の気持ちは自分のことのようによくわかる。それは作者さんの意図した彼ないし彼女ではないかもしれませんが、それが本の良いところなのです。

誰にも迷惑をかけず、想像を膨らませて自由に読むことができる。そのあとに続く物語を妄想することだって自由です。読みたくなければ閉じればよろしい。好きな本を友達に紹介するのも良いし、胸の内にひっそりと仕舞っておくのも楽しいものです。

何もかもが自由で、これほどに解放される時間もなかなかありません。評価する必要すらなく、もしとても感動したのなら、作者の方に手紙を送ることができます。

素早く自分の思いを伝えることのできるネットが何でもかんでも全て悪いとは思いません。便利ですし、誰でも簡単に使えるから。

しかし、そのため、文章を考える手間や返事を待つ楽しみが減ってしまったことも確かです。


読者は、元々の意味としてはお客様ではありません。お客様なんて大層なものではなく、与えられたものを、探してきたものを、自由に読んでいるのです。ですから、読んでくれてありがとうとあとがきで作者に言ってもらえると、とても嬉しい。なにせ何もしていないし、むしろ勝手に好きで買ったり借りてきただけだったのですから。

時々電子書籍のレビューなどで、意味がわからない、買って損した、とかいうコメントを見かけますね。意味がわからない、は前述のとおり。買って損した、とは、わざわざレビューするようなことですか。普通の紙の本を買ったら、買って損したなんてわざわざ手紙送りますか。

ちょっと何でも発言できる環境だからって、調子に乗っているんじゃないですかね。そんなの、内容をよくリサーチしなかった本人や、立ち読みさせなかった業者が悪いのです。はずれくじ引いた程度の認識で良いのに、被害妄想もいいところですよ。

僕の家には、父が気分で適当に買ってきて、面白くなかったと言って仕舞ってある本が山ほどあります。文庫本じゃあ、古本屋に売っても大した金額にはなりません。面倒なので、増え過ぎたら古紙の日にまとめて出しています。

それと同じなんじゃないですか。何で文句言うんでしょう。むしろ場所もとらないし縛る必要もないし、良かったじゃないですか。形がないものを買うから損した気分になるんじゃないんですか。紙で買いなさい紙で。内容はともかく、好きな時にぱっと開いて好きなページを読めますよ。好きなセリフに付箋が貼れますよ。本に指を挟んだまま寝ちゃうこともできますよ。つまんなかったらすぐ寝れるから、夜眠れない人にはお勧めです。


本を開いた時のあの少し酸っぱいにおい。図書館の本の方がいいにおいがする気がしますがそれはともかくとして、大好きです。あれが、僕の解放のスイッチとも言えます。

それから手触り。読み込むほど手に馴染んでくるあの感じ。文庫本だと手の形が本についてしまったこともありました。読んできた証です。それがまたいい。

万人受けしない本を好きになったとき、その本はあなたにとって特別な存在となるでしょう。誰もが好きだという本よりも、自分だけが知っている方がロマンがあります。


僕は本が好きです。

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(プロフ) - 凄く共感できるところがたくさんあって、嬉しかったです。 どうでもいいですけど、私は上橋 菜穂子さんの作品と、古典?系だと平家物語、お伽草紙なんかが好きです。 (2014年12月23日 22時) (レス) id: b28d29c194 (このIDを非表示/違反報告)
*梓紗美音(プロフ) - 私は映画化、ドラマ化された本が好きです。謎解きはディナーの後で、リアル鬼ごっこ、などが好きです (2014年12月20日 21時) (レス) id: 39e92d186c (このIDを非表示/違反報告)
スマトラ島のラフレシア - とても素敵な文章で、共感できる所が何カ所もありました。私も本が好きです。本って良いですよね。 (2014年11月4日 19時) (レス) id: db820b405d (このIDを非表示/違反報告)
孤狼(プロフ) - 人間失格は途中で断念しましたが、吾輩は猫であるは読み切れました。 この2つより短いものですが、個人的には猫の事務所の方が好きですね…。雑談すみません。 …普通の文庫を読むのは、好きです。 (2014年11月2日 9時) (携帯から) (レス) id: e5ce37b09d (このIDを非表示/違反報告)
ずみ(プロフ) - 俺は好きな作家さんが古い方が多いので、太宰さんの人間失格は読みました。吾輩は猫である、よりも坊っちゃんのほうが俺は好きです。...あなたも本に魅せられた人ですね。 (2014年11月1日 23時) (レス) id: 11822be1f0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:漆原真 | 作成日時:2014年11月1日 22時

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