【あんスタ】君ありて幸福

9種類の結果パターン

あなたの本日の占い結果です - 2024年5月2日

【真白友也】




「別れて」

帰り道、考えた結果の言葉を伝えた。
いつもより素っ気なくて、少し掠れた声が出た。

「先輩…？冗談ですよね？」
「冗談じゃない。飽きた。これからはプロデューサーとしてよろしくね」

そう言うと、私は、繋がっていた手を振りほどいて走り出した。

『YOU先輩と付き合ってるんだよな〜？どんな感じなんだ？』
『どんな感じ！？いや、普通だけど…』
『普通っていうか、なんか……ちょっと思ってたのと違うみたいな…』

失礼にも程があるし、何よりショックすぎる。
向こうから告白してくれたから、私のことが好きなんだ！って舞い上がりすぎたのかもしれない。
疲れた。もう走れないし、向こうは絶対追ってきていない。道の端でしゃがみ込む。

「ほんっと最低…」
「…ごめんなさい」

後ろからふいに声が聞こえた。
驚いてぐるっと振り返ると、息切れした友也くんが立っていた。追ってきてくれたんだ…

「聞いていたんですよね、今日の会話」
「………どうしてわかったの」
「それしかないと思ったんです」

友也くんは若干青ざめていて、今更罪悪感なんて感情を抱いているようだった。

「すみませんでした。でも」
「言い訳とかいらないから」

とにかく私は傷付いて、もう話なんてしたくない。立ち上がって、もう一度走る準備をする。

「違うんです」
「何が」
「俺は言いたかったのは、そうじゃなくて……えっと、先輩が、思ってたより女の子だったり…その、そっちの方面っていうか……あぁもう」

言いながらどんどん赤面していく友也くんは、不意にぎゅっと私を抱きしめた。

「は？……いや、は？」
「大切な彼女を悩ませて、俺って本当に最低ですね。もう嫌いになりましたか？突き放してくれてもいいんですよ」

そんな事言われたって、

「突き放さない先輩、好き」
「……今更好きとか、遅すぎるんじゃないの」

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