骸砦組の日々日々

9種類の結果パターン

敦「太宰さん達って何やってたんだろう･･････」 - 2024年5月11日

太「いきなりだけど……。君達って嫌いな物、有るのかい？」
澁ド「「……」」
サッと問われた２人は目を逸らした。
だが、太宰は話しを続ける。

太「いや、弱点とか、そういうことじゃ無くて、只単純に嫌いな食べ物とか、そういうことだよ」
ド「日本で云う……『饅頭こわい』みたいなことですか」
太「それとは何か違うけども」
澁「良いだろう。私の嫌いな食べ物、此処で公開してやろう」
ちなみに、映画公式ガイドブックに澁澤さんの嫌いな食べ物、載ってます←

太「では、云い出しっぺの私から云おう。
―――犬と、中也。食べ物は特に無いよ。何でも食べられる」
ド「犬？少し意外でした」
澁「あんな小動物の何処か嫌いなんだ？」
澁澤とフョードルは互いに林檎をボールのように投げ合いながら、太宰に問う。
太宰は太宰で、その光景を顔を顰めながら眺めていた。

太「ええ？あんな生き物の何処が良いんだい？吠えるし、落ち着きないし、噛み付くし。
本当、犬を見ていると、中也を思い出すよ」
太宰の頭に浮かぶは、小型犬のように背の低い元相棒の姿だった。

ド「では、次は僕が。
―――僕はこの世界その物が嫌いです」

太澁「「うっわ」」
断言した。この世界その物が嫌いだと。
太宰も澁澤も若干引いているが、フョードルは完全にスルーしている。

ド「この罪と罰に塗れた世界を更生すべく、僕は白紙の文学書を探しています」
淡々と述べるフョードル。
その顔に、疑問や躊躇は一切存在しない。
太「あ……あ、うん。そうかい……」

澁「最後は私だな」
この気まずい空気を脱するべく、澁澤が声を発した。

澁「―――人参と南瓜が嫌いだ」
太「子供か」
ド「29歳児が何を云う」
澁「酷くないか？！」
あの特一級危険異能者、澁澤龍彦が人参と南瓜嫌い。誰がこんな返答を予想したか。

太「あー……。じゃあ、食べられるようにする？」
ド「良いですね」
澁「？！」
これから何をさせられるか察した澁澤の顔は、段々と青白く染まっていった。

―数分後―
太「はぁい、お待たせ。人参と南瓜の煮物だよ！！」
コトリと、太宰が笑顔でテーブルに煮物を置く。
ちなみに、以前国木田が作った煮物の残りから、人参と南瓜だけを取ったものである。

澁「あ、ああ……」
肩が小さく揺れた。

ド「美味しそうですよ、澁澤さん。……ふふ、食べないのですか？」
フョードルが悪魔の笑みを浮かべる。

太「じゃ、食べさせてあげよう！
はい、あ―――――ん！！」

骸砦に絶叫が響き渡った。

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