日替わり王馬君！

5種類の結果パターン

あなたの本日の占い結果です - 2024年5月11日

今日はプロローグの凡吉君だよ！

ーーーーーー

「ねえ王馬君、この問題わかる？」

「あ、えっと、その問題はーー」

目が覚めたらプロローグ世界に来ていた。

わたしはどうやら王馬君と同じ帝都大帝都高校に通ってるらしいのだが、レベルが高く、全くわからない。そのたび私の家でーーーまあこの世界での、だけどーーー勉強会を開くのだ。

「…あ、できた！」

「お、お役に立てたら何よりです…」

この世界の王馬君は弱気で、私にすら怯えているようにも見える。

まあ、それも仕方ないだろう。
だって…

「あ、あの、ひとつ聞いてもいい、かな…」

「うん、いいよ！」

「な、何でオレに構うの？四葉さんもいじめられちゃうよ…？」

ーーーそう、いじめられっ子なのだ。

「うーん…。可愛い子がいじめられてたら助けるのは当たり前じゃない？」

「か、可愛い…？」

「うん。自覚はないんだろうけど、滅茶苦茶可愛い。そりゃもうお嫁にほしい。ってか来て」

「…うぅ。それって本来は男のオレが言うべきセリフだよねぇ…」

落ち込みながらも照れる王馬君可愛いプライスレス。

「まあ、いじめっ子なんて一回反抗しちゃえばいなくなるって！多分！」

「でも、」

「その反抗が難しい。だよね？」

「！」

王馬君は何で、と言いたさそうな顔でこっちを見ている。

…仕方ない。王馬君のためだ、話してあげよう。

「実はね、私もいじめられてた頃あるんだ。小3の時に」

「そ、そうなの？」

「うん。いじめっ子はたった1人なんだけど、友達だったから何も言えなくて。そのまま半年ずっといじめられてた。でも、お母さんに言ってみたら学校に手紙を書いてくれて、すぐ解決したんだ。
　それに、もしやめてくれなくてもそこで負けじゃないし。何度でも抗えばいいんだよ。そうすればいつか終わる。きっとね」

「終わる確証はないの…？」

「ハッキリ言って、ないね。でも、いつか終わるって希望を持てば幾分か楽なんじゃないかな？」

「…希望…、わかった」

そう呟くと彼は私の目を見て言う。

「お、オレは四葉さんに宣言するよ。希望を持って、前を向いて頑張ってみる。いじめに立ち向かってみるよ！」

そう言った王馬君の声は震えていたけど、決意に満ち溢れていた。
よかった、ちゃんといじめに抗えそうな目だ。

…ただ、その言葉が狛枝君をイメージしたように聞こえるのは、気のせいなのだろうか。

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