【HQ日替わり】今日もヤキモチ【音駒/梟谷/白鳥沢編】

14種類の結果パターン

もう、私ばっかりヤキモチ妬いてる…！ - 2024年5月14日

■灰羽リエーフ/図書室■


「リエーフ遅いなー…」

もうすぐ期末テストがある。

そこで、部活に支障が出てはいけないということで、私はバレー馬鹿な彼氏に勉強を教えることになったのだ。

「…あ！」

やっときた！

と、思ったら、リエーフは途中で足を止めた。

「……あ」

リエーフは高いところにある本が取れないでいる女の子に、本を取ってあげていた。

なんだ、紳士的なとこもあるんじゃん。

…あ、なんかちょっと親しげ。
知り合いなのかな…？

…あの子、顔赤い…。

リエーフのこと、好きなのかな。

どういう関係なんだろ…。

……リエーフはあの子のこと、どう思ってるのかな…。

…見直したはずなのに

…なんか、胸がもやもやする…。

「待たせてすいませんYOU先輩！」

「…ううん、大丈夫」

無理矢理笑っている自分がいた。

「リエーフ、本取ってあげるなんて優しいね」

「見てたんすか！」

「うん。
…リエーフにあんな一面があるなんて知らなかったよ」

…ちょっと嫌味っぽい言い方になっちゃったかな。

でも、知らないことが多すぎたから。

リエーフを前にして赤くなるような女の子がいることも

リエーフが私以外にもあの笑顔を振りまいていることも。

学年が1つ違うだけなのに、私はリエーフについてあまりにも無知だ。

「それ…ヤキモチ、ですか？」

ああこれ

ヤキモチか。

「……うん」

情けなくて、つい俯いてしまう。

「…先輩、こっち向いて」

「何………んっ！？」

「…こういうことしたいと思うのも、するのも、先輩だけです。
だから、そんな悲しそうな顔しないでください！」

自分からキスしといて

耳まで赤くなってるリエーフ。

「…じゃあ、もっとリエーフのこと教えて？」

私まで恥ずかしくなって、照れ隠しのつもりで煽るようなことを言ってしまう。

「……っっ先輩っ…それ…！！」

「？」

「その顔！！…かわいいです…！」

「えっ……ん！」

この一件で、バカップルとして噂が広まることになるのはまた別の話。


・・・

リエーフ「明日も勉強教えてくださいね！そんで、俺のこともいっぱい知ってください！」

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