悩み診療所

7種類の結果パターン

あなたの本日の占い結果です - 2024年5月11日

今日は、黒木 貴和です！

「デザイナーベイビー」

という言葉を、知っているだろうか？

デザイナーベイビーとは、母親・父親が居ない、作られた子供なのである。

家族が居ない

血が繋がっていない

彼女も、この事実に囚われ、苦しめられていた。

1年前まではー

だが、今は違う。

それでも良いのではないかと、考え方を改める様になったのだ。

そして今、彼女は悩み診療所を開き、数々の悩める人を救っている。

今宵は誰が、このドアをノックするだろうか？

そう考えながら彼女はお茶を沸かす。

すると、コンコンと、誰かがノックし、「ギィィ〜」と立て付けの悪いドアが耳障りな音を立てて開く。

外から顔を出したのは、哀しげな感じのする目が印象的な中1くらいの少年だった。

黒木 貴和と、彼女の心に少年の名前が浮かぶ。

今日はとても良いお客様！

これは良い客が来たと、思わず舌舐めずりをする。

「いらっしゃい！黒木 貴和君」

自分の名前を言い当てた彼女に、少年は驚くが、表には出さない。

だが、この部屋でそんな態度を取るのは、なかなか肝が座っている少年だと、彼女は思った。

何故ならば、この屋敷、森の奥にあるがゆえに光が全く入らず暗い。

それだけならばまだしも、外観はまるで廃屋の様なのだから。

そう、一人思想に浸る彼女は、彼の言葉で我に返った。

「流石、悩み診療所。他とは違うみたいだね」

「え、ええ。取り敢えず座ってお茶でもしましょう」

彼女の言葉に、少年はゆっくり頷いた。

　 ＊
ゆったりとお茶を飲む少年に対し、たった今悩みのタネが落ちた彼女は悩んでいた。

彼は、自分と『同じ』様なのだ。

だがこれは仕事である。

彼女は悩んだ末、言う事にした。

「ねえ、黒木君？貴方デザイナーベイビーでしょ？」

そう言った途端、彼の目が深い影を帯びた。

「私もそうなのよ。1年前はその事実に苦しめられてきた。でも、いつまでもその事実は変わらない。だから強くなって！貴方なら出来る」

少女が話し終えると彼は、無言で出て行った。

彼女は怒らせたかと思ったが、よく見ると彼の後ろ姿は希望に満ちていた。


診療カルテ

名 黒木 貴和

悩み デザイナーベイビー

明暗 解決

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「星押してね！そしたら悩みを消してあげる」

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