今日はどんな家族？ 【黒バス他】

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黒子「本日の家族です」 - 2024年5月12日

＊鬼灯お兄様

「鬼灯お兄様ー！」
「YOU、静かにしてください。仕事中です」
「えー、だってー」
私の背中にぶら下がっているこの女性はYOU、私の妹である。
可愛いのは可愛いが、彼女は俗に言うブラコンである。
私のいるところに彼女あり、周りからはそう言われるほどに。
「お兄様ー……ふにゃっ！？」
「YOU、あまり度が過ぎると御仕置しますよ」
「やーん、お兄様ったらー……私は貴女のお仕置きなら、喜んで受けるよ」
そろそろ煩くなってきたので柔らかいYOUの頬を抓み注意する。
すると彼女は一気に雰囲気を変え、甘い声で耳元で囁いてきた。
これは……お香さんから習ったのか……。
YOUが離れどこかへ言った途端、溜め息をつく。
今のは本当、少しやばかった。
彼女は私を殺す気ですか……既に死んでますが。

　＊ ＊ ＊

　仕事が一段落し、YOUの帰りを待っていたが中々帰ってこない。
獄卒たちに聞くとどうやら桃源郷へ言ったようだ。
また、勝手に……まったく自由人な妹だ。
仕方なく桃源郷に行きYOUを探していると聞き慣れた声が聞こえた。
「YOUちゃんってホントあいつに全然にてないよね。ああ、良い意味でだよ？」
「そうかな？」
「うん。YOUちゃん可愛いし……襲いたくなっちゃう」
「ん、えへへ……嬉しいな」
その声の主、白豚……元(もと)い白澤があろうことか妹と談笑していた。
それはもう、本当に仲良さそうに、付き合っているかのように。
そして、深いキスをしていた。
「YOU」
背後に回り名前を呼ぶが自分でも驚くほどの低い声が出る。
YOUは振り向くと浮気を否定するかのように焦り口を開く。
「！ ほ、鬼灯お兄様っ」
「チッ、なんでいんのさ」
「妹を迎えに、ですよ。YOU……帰りますよ」
「っ！ は、はいっ」
彼女に言うと怯えた顔をした。
そんなに今の私が怖かったのだろう。
でも、我慢できなかった。
妹と仲良くする白豚と、それを受け入れ普段見せないような可愛らしい笑顔を浮かべるYOUに。
「YOU」
「はいっ。んっ！？」
「消毒、ですよ」
勘違いしないように、口付けたYOUの唇を指で撫で言う。
　こんなにも妹に干渉してしまうとは……。
もしかしたら、私はシスコンになってしまったのかもしれない。
いや……
「元々、私はシスコンだったのかもしれません」
その言葉は、幸いにも蝶と戯れていたYOUには聞こえなかったようだ。

帰ったら――お仕置きですよ、YOU。

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