【進撃の巨人】兵長とお仕事！【日替り】

6種類の結果パターン

本日のお仕事は… - 2024年5月11日

＊就寝のお時間＊





草木も眠る時刻。

私はなかなか寝付くことが出来ず、自室で本を読んでいた。





(…喉が渇いた)





水が飲みたくなったので読みかけの本に栞を挟んで閉じ、机上のランプを持って部屋を出た。





「うう〜…暗い…」





おどろおどろしい古城の独特な雰囲気にびくつきながら、外の井戸へと向かう。


昼間でも少し薄暗い廊下は真夜中になると足元しか見えなくなるほど真っ暗だ。

ランプの灯りがなければとても歩けない。


巨人と対峙した時とはまた別の類の恐怖だ。





(私ってそんなに臆病者だったかな…)





そんな自分を情けなく思い、そうこうしているうちに井戸に辿り着いた。


井戸の前に立った私は、水を汲むべくローラーに吊されたロープを引いた。





「くっ……おっも…！」





バケツ一杯分の水を引くのは少しばかり力がいる。

兵士とはいえ私もれっきとした女で、これしきの重さにも苦を覚える程非力だった。





「そこで何をしている」


「ヒッ!?」




後ろから急に声をかけられ、その聞き覚えがありすぎる声と突然の出来事に吃驚して、思わずロープから手を離してしまった。





「へっ、兵長!?」


「YOUよ…こんな夜中に何してる…」





うわあああ!!兵長の寝間着姿だ…！かっこいいなあ…

…………じゃなくて!!





「ああああの…!!」


「…眠れねえのか」





へっ？と間抜けな顔をしている私の目の前に立ち、兵長の固い手が私の頬を撫でた。





「眠れねえなら俺の部屋に来い。…一緒に寝てやる」





殆どない身長差のせいで直に向けられる真っ直ぐな眼に、顔が一瞬で紅くなる。


もごもごと言葉にならない声を数秒発してから、小さく呟いた。





「お…、お願いします…」





蚊が鳴く程度の声量だったが、寝静まった涼しげな夜では私の呟きも兵長には充分に聞こえた様だった。





「てめえが何をされても文句は聞かねえからな」


「へあっ!!?そ、それはどういう意味で……!!?」


「…さあな」








今日は兵長と就寝につきました。

いつもより顔も心も暖かかったです。



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