【歌い手】先生×禁恋、いかがですか？【日替わり】

12種類の結果パターン

「今日、貴方は…居残りですよ」 - 2024年5月6日

うらたぬき×部活の外部講師


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「だめ。もう1回」



そういって、先生はまた綺麗なメロディを奏でだした。芯があって、よく抜けて。窓の外に広がる青空にぴったりな、金管楽器の華・トランペットの音。


一方で、私は抜けのない、映えない音。




「先生みたいに、中々出来ない…」
「そりゃ、そうでしょ。…俺はプロだよ」




弱小部活の吹奏楽部に、こんなすごいプロのトランペッターが来て教えてくれるのも、全て顧問の人脈の賜物だが、こんな弱小部活だから、高1の私がパートで1人でトップを務めているんだ。

初心者だし。…高1だし。

どっちかというと、吹くのが辛い状態であるけど、




「…うらた先生目指して、頑張ります」




それでも続けてるのは、うらた先生が週一で来てくれるから。

自分の強い意志を見せるように、うらた先生を瞳で射抜けば、そっと伸びてきたのは、綺麗な手。

ぴとって、冷たい指先。



「ひゃ、」
「顔、あっつ」



少し汗ばんだ頬に触れられて、恥ずかしくて、後ずさった。




「や、え、な、に、えっだっ、」
「何びっくりしてんの」



触れられたことにドキドキして。でも、そうやって狼狽えているのは私だけみたいで、うらた先生は、なんとも思ってないみたいだから



「うれしいくせに」



そんなうらた先生の言葉に、体温が上昇するのが分かった。

まって、バレてる。

どうしよう、どうしよう。そうだよ、好きだよ先生。バレてないと思ってた。

次の瞬間飛び出していたのは、焦りから出てきた言葉。



「わ、私部活やめません…！」



そうだよ、先生好きだって何が悪い！辞めたくないよ。このままがいい。

そうやって、半泣き。


そんな私に、「何言ってんの」って言う先生に、びくりとした。



「今更やめられても、困る」


奏者の命とも言われる唇に、そっと指を這わされて、




「俺が手塩にかけて育て上げた、可愛い子だからね」




──手放すわけがない。

そう言って、私の手から楽器を優しく奪って…、


私達の間の距離さえ食べてしまったのは、先生だよ。


優しく優しく囁くような、呼びかけに近くにいるのが分かってるから顔なんてあげれない。



「ねぇ。………YOUちゃん」



すきっていって


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