【銀魂】今日は誰と手を繋ぐ？【日替わり】

10種類の結果パターン

あなたの本日の占い結果です - 2024年5月9日

【高杉晋助】



「……高杉さん？」



船の甲板にて、キセルを吸う高杉さんを見つけた。


私は彼の後ろで足を止める。



「何だ」



「いえ、何でもありません」



「そうか」




静寂が辺りを包む。




気まずくはない。むしろ心地良くすら感じる。




「なァ」



「あ、はい？」



「もし俺がこれから先、どんな世界を作ろうとも、お前はついてきてくれるか？」




髪をなでるように、風が吹く。




「もちろんです。だからこそ、この鬼兵隊に入ったんですから」




迷うことなく、私は応える。



それに満足したのか、高杉さんは小さく笑った。



「高杉さんの目には、一体何が写っているんですか」




今まで疑問に思っていたことをぶつけてみる。



江戸に天人が襲来してから、もうどれくらい経ったのだろうか。


侍は弱体化する一方。今じゃ刀を持つことだけで罪に問われるほど。


私はそんな変わり果てた江戸が大嫌いだった。




「俺の目には……


……何が見えてるんだろうな？」



「……え？」




予想外の返答に、思わず声が漏れる。


高杉さんの顔を覗き込めば、口元に笑みが浮かんでいるのが見えた。




「ククッ……」




からかわれた？



「……戻ります！」



急に恥ずかしくなった私は、そそくさとこの場を後にしようと後ろを振り返る。



ガシッ


「ん？」



右手はガッチリと高杉さんに捕まれ、彼の獣のような目に捉えられていた。



嫌な予感。






「高杉さん？」



「そうカリカリすんじゃねェ……ククッ」



「思いっきり笑ってるじゃないですか！」



「手ェ繋いでやってんだ。少しは大人しくしろ」




いや、これはどう見ても"手を握り潰している"ようにしか見えないぞ。


なるほど。力づくってワケですか。



そっちがそうなら私も負けませんよ。




「高杉さん、離してくれないと斬っちゃいますよ」




「ほう……お前が俺を？」




「あの、本当に斬っちゃいますよ？スパッて。スパッからのブシャァって」



「できるのか？」




ニヤリと妖しく笑う高杉さん。やっぱり彼には勝てない。




「……早く戻りましょうよ。いい加減、万斉さんも探し疲れてますよきっと」




呆れながらそう言うと、高杉さんは握っていた手を離し、船内へと足を進め始めた。




１人放置された私は甲板で立ち尽くす。




まだぬくもりの残る右手。




「……」




次こそは勝てるように頑張ろう。



　

この作品には10種類の結果があります

お気に入り登録で明日違う結果をチェックできます

占いを作る｜感想を書く
他の作品を探す

ブログに結果貼り付け：