失態と失敗とシュッパイ ページ16
プツリ、と目に見えない細い弦が切れたような音がした。
急に何故か、自分の身体が重くなる感覚が全身に伝わる、力が妙に入らない。
そのまま、私は宙を仰いでそのまま地面に仰向けに倒れた。
現在、視界は真っ暗で何がなんなのか判らない.........。
視界を奪われたか、チッ......面倒になったな。
あれ、というか何で耳も聞こえないの?もしかして意識ないやつ?もしかしてここ天国?
............待って、待て、待ってくれよ。まだ死にたくないんだけど!?
面倒な上司どもを回収しに来ただけなのに、どうして死ななきゃいけない運命になるの!?ふざっけんなこの野郎!
とはいえ、それを聴くものが居なければ当然この愚痴を返してくれる人間はいない。
あ、今頃なんだけど、私人何人か殺っちゃってるから逝くとしたら天国じゃなくて地獄だわ!
なにやってんだよ夜城A、ちゃんとしっかりしろよ。
............ヤバイ、
......仕方ない、現世...または意識を戻す方法は異能力を使うしか無いんだよなあ...。
でも、自分自身あまり異能を使いたくないんだけど...。
うん、仕方ないよね!こんな緊急事態だもん!(投げやり)
私は視界を奪われたまま、腕の感覚を確認すると、上へと伸ばし、空を掴むように握り拳を作った。
______異能力 「花を呑む」
刹那、視界が急に開けた。
反射的に真横にどす黒い殺気を感じ取った。
それは私に向けられているようにとらえ、何も言わずに右足をコンパスの軸として反時計回りに左足を地面すれすれに滑らせた。
どすっ、と左足に手応えを感じると私はそのまま、異能力を発動させ、相手の胴体と思われるところに跨がる。
「むごあっ......!?」
『あ、ようやく見えた』
目の前が少しチカチカとするが、暫くするといつも通りに視界に色が戻ってきた。
相手は男性、骸骨みたいな顔をしており、片手には鋭利なナイフが握られていた。
「Aちゃん!そいつ始末しないで気絶させておいて!」
聞きなれた声が鼓膜を揺さぶる、私は瞬きを数回一秒の間にした。
暫くして、私は肩にかけてある鉄製の銀色の匣の角で男の後頭部を殴った。
ガンッ、と鈍い音がすると同時に男は白目を向いた、
その後、モノホンの死体のように全く動かなくなった。
............あれ?
これ、殺してないよね?
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yuhs2828(プロフ) - めちゃ好きです…!更新楽しみにしてます! (2022年3月30日 22時) (レス) @page18 id: 91befa6124 (このIDを非表示/違反報告)
幻想見る主人 - 加賀さん» すみません、間違えていました。修正しておきます。ありがとうございます!楽しみですと......!?更新、頑張ります! (2019年5月26日 0時) (レス) id: 4872ed47ec (このIDを非表示/違反報告)
幻想見る主人 - 恋雪さん» ありがとうございます!面白いですって!?マジか、嬉しいです!更新頑張ります! (2019年5月26日 0時) (レス) id: 4872ed47ec (このIDを非表示/違反報告)
加賀 - 確信犯の意味間違ってますよー、面白いです。更新楽しみにしてます (2019年5月24日 6時) (レス) id: 50f98fc46b (このIDを非表示/違反報告)
恋雪 - めっちゃ面白いです…これからも頑張ってください!! (2019年5月24日 6時) (レス) id: f47a566b59 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:幻想見る主人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/buyda/
作成日時:2019年4月28日 17時