人間失格とゴリラと骨 ページ15
............そっからは、皆様が想像した通り、
「待ちやがれ骨野郎!逃げンじゃねェ!」
もうほぼ骨と皮で生きている男とリアル鬼ごっこ中。
いや、私たちが追いかけているのだけれど...全く持って追い付く気配がない。
どうなっているんだろうか、あの骨男は見た目によらずマラソン選手並みの体力を持っているのだろうか、蛞蝓といい勝負だよ、まったく。
何て思いながら中也は全力疾走で走っているのだけれど...。
「ちょ、君たち速すぎない!?時速百キロで走ってるんじゃない!?脳みそ全部筋肉で出来てるのかい!?」
「ンなわけねェだろ青鯖が!手前が遅すぎンだよ!非力野郎!つーか、彼奴マジで速すぎないか!?追い付かねぇぞこれ!」
しかし、彼に一向に追い付かない、むしろ離れて行っている......。え、あの脳筋でも追い付かない体力って.........この世に存在したの?
だとしたらこの世はもう終わりだ、人類滅亡の前触れじゃないのかい?ヤバくない?
息が荒くなり、呼吸も苦しくなってきた............どうしよう、酸欠で死んじゃうよ......あ、でも死ねるならまだいいか。でも苦しいからなあ...面倒なものだねえ。
......よし、もう諦めて追跡は止めよう!
「中也〜、私疲れたからあとよろしくね〜」
「ふざっけんな太宰!まだ百米も走ってねぇだろうが!」
「だって私頭脳派だもん、運動の方はチビゴリラの役目でしょ?」
「手前後でAの異能で葬ってやるように伝えるわ」
え、嫌だ。彼女の異能直接触れなきゃ解除できないから無理。
というか、Aちゃんの異能は中也の汚濁よりも遥かに桁外れだから。
本気出したら日本列島多分吹っ飛ぶよ?というか、ユーラシア大陸沈めちゃうよあれ。
途端、急に開けた場所に出た。先刻居た場所とは少し違うが、あの広間と同じように銀色のワイヤーが張り巡らされ、バラバラとなった血塗れの死体がそこら中に転がっていた。
う わ っ 、 グ ロ い 。
ふと、目線を広間の中央へと写せば見慣れた黒スーツが見えた。
黒髪を一つに団子にして、此方に背を向けて銀色の匣を肩に担いでいる女性......間違いない、Aちゃんだ。
しかし、私たちよりも前にいる骨男は真っ先に彼女に駆け寄った。
まずい、間に合わない!
「中也!」
「判ってるっての!」
速度を一気に上げ、骨男との距離を積めた。
しかし、骨男が此方を振り返ったAちゃんの額に触れた瞬間、
彼女は、仰向けにゆっくりと倒れていった。
失態と失敗とシュッパイ→←空気読めない青少年と空気読まないで欲しかった男
362人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
【文スト】危険人物に生まれ変わったので生を謳歌してやろうと思った。勿論後悔も...
橋から落ちて目が覚めたら、世界一危険な街に来てしまった件について【文スト】
もっと見る
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
yuhs2828(プロフ) - めちゃ好きです…!更新楽しみにしてます! (2022年3月30日 22時) (レス) @page18 id: 91befa6124 (このIDを非表示/違反報告)
幻想見る主人 - 加賀さん» すみません、間違えていました。修正しておきます。ありがとうございます!楽しみですと......!?更新、頑張ります! (2019年5月26日 0時) (レス) id: 4872ed47ec (このIDを非表示/違反報告)
幻想見る主人 - 恋雪さん» ありがとうございます!面白いですって!?マジか、嬉しいです!更新頑張ります! (2019年5月26日 0時) (レス) id: 4872ed47ec (このIDを非表示/違反報告)
加賀 - 確信犯の意味間違ってますよー、面白いです。更新楽しみにしてます (2019年5月24日 6時) (レス) id: 50f98fc46b (このIDを非表示/違反報告)
恋雪 - めっちゃ面白いです…これからも頑張ってください!! (2019年5月24日 6時) (レス) id: f47a566b59 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:幻想見る主人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/buyda/
作成日時:2019年4月28日 17時