108*.混乱 ページ16
貴「……ッ……んでッ……」
待って、だって 空は鈍色 私、カネキ君に 濡れたコンクリートのにおい どっか行けって…… 降った雨がまだ
え?何が…… 止まない 何で?
頭が混乱して、ろくに働いてくれない。これがいわゆる思考停止というヤツだろうか。
カ「Aさん……」
カネキ君が、ズカズカと近づいてくる。
私は、つい反射的にカネキ君の方を向いてしまった。まるで引き寄せられるかのように。
そうしたら、もう前に進めなくなるのに。
雨に濡れたカネキ君は本当に綺麗だと思った。
私がそんな事を考えていると、突然体が温かいものに包まれる。
その数秒後に好きでたまらない匂いが鼻を掠めた。。
貴「カネキ君……?」
カ「……Aさん、Aさん。Aさん……!!」
私の名前を宝物みたいに呼ぶ彼の声が、呼ぶ度に強く、きつくなるその手が、
私の心までも強く締め付けた。
貴「……ネキ君、こんな事しちゃダメだよ。嫌いな人に、こんな事しちゃダメ……こういうのは、好きなひ カ「嫌いになんてなる訳ないじゃないか……僕はずっと貴方だけを想ってたんだ……!!」
え、と声を発する前に口を塞がれる。私と彼の唇が重なり合う。
突然の出来事に頭が追いつかない。
貴「……!!んッ……ネキ君……何を……待っ、んッ……!!」
離してくれたかと思うと、再びキスをされる。
何度も何度も角度を変えてのキス。苦しくなって酸素を求めて口を開けると、その中に生暖かいものが入ってきた。逃げても逃げても私の舌を追いかけ回して、音を掻き立てる。
貴「は……ぁ、んぅッ……ん、ん、カネ、きくぅ……ッ」
そのキスは、まるで喰い貪るかのように。私を確かめるかのように。今までの別れを、取り戻すかのように。一生分の愛を、注ぎ込むかのように。
___愛に溺れてく。
カネキ君がそっと唇を離した。私はとろんとした目で彼を見つめる。
カネキ君はそんな私を見て、少し微笑んで再びぎゅっと抱きしめてきた。
カ「ごめんなさい、Aさん……ごめんなさい、ごめんなさい……!僕の話を、聞いてくれませんか………」
私はこくん、と頷いて、カネキ君の言葉を待った。
____
別に変な事書いてるつもりないのにフラグ引っかかるんだが……??
ワード書いてくれると助かるんだけどなぁ……。
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カルパッチョォ/* - いや、今更過ぎてごめんなさい。なんですが、、翡翠様の作品にどハマりしております笑そして、大人と苦味のお話よ、、好きすぎて死ぬかと思いました笑笑金木君が照れててカワエエって思いました笑 完結するまでどんなことが起きるのやらグヘヘヘ、、 (2021年11月9日 18時) (レス) @page38 id: d7a56dec6a (このIDを非表示/違反報告)
翡翠@新垢作りました(プロフ) - 月柱るうなしさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます!!不定期更新ですが、完結はさせますので思い出した時にでも見て頂けると嬉しいです…! (2021年9月8日 5時) (レス) id: 63102a6d0d (このIDを非表示/違反報告)
月柱るうなし(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです!更新頑張ってください!夢主の赤ちゃん扱いwwwwwwwww (2021年5月4日 19時) (レス) id: 1c76c3e1bb (このIDを非表示/違反報告)
翡翠@新垢作りました(プロフ) - ソマリさん» なんて嬉しいお言葉!ありがとうございます!!これからも手が止まらなくなるお話書いていけたらいいなと思いますので、よろしくお願いしますね! (2020年6月7日 12時) (レス) id: 51877158f0 (このIDを非表示/違反報告)
ソマリ - 面白くて一気読みしました! 続き楽しみにしてます! (2020年4月12日 12時) (レス) id: b11eed02a4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:翡翠@新垢作りました | 作成日時:2019年8月24日 23時