目が覚めたら小さなやつがれ君に抱きつかれていて、炬燵を捲ったら真っ白な毛のとらくんに出会いました

やつがれ君は天邪鬼の様です ページ4

「っ......ぁ.....」

ぽろぽろと、
大きな瞳から無色透明の涙を流すやつがれ君

腕を引き
そっと抱き寄せると震えて居るのか、


小刻みに肩を震わせ、
首に手を回し
抱き着いてくる姿はとても愛らしく、

唯其の後悔を宿す静寂たる瞳は
漆黒の光とも云える懺悔の様な目で


人を射抜くかの様に鋭く、其の瞳には
釣り合いそうも無い哀しげな表情を伺わせ、


私の首筋へと清純無垢の清らかな雫を滴せ、
服に染み込んで行く

「っ、ごめっ...........なさぃ....ぁ..」


過呼吸の様に息を詰まらせ乍らも、


やつがれ君が発したのは【謝罪】
と云える一言であった。

辿々しく覚束ない様な、否、だからこそ。

其の言葉の重みがまるで視覚化したかの様に、

確かにずっしりとした
重みを含む其の言葉は、胸に響き、

明らかに赦しを乞うかの様なモノであッた

『.....................、大丈夫だよ。』

刹那ーーーーーーー


呪縛から解き放たれたかの様に、

薄く、ふっ.......、

と微笑し息を落ち着かせていた

未だ何も分かって居ない白髪のとらくんは
1人取り残されたかの様にして、


ポツンッ、

と其処に存在し、唯在るだけの物質の様に
固まり、静止していた

とら君とやつがれ君は激闘の予感です→←やつがれ君はとら君にやきもちをやいていたそうです

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