５章 期末テスト本番 ページ26
真冬の過去を教えてもらい、１ヶ月がたった７月の中旬。
季節はもうすっかり夏へと変わってしまい、暑い日が続いてだるいとか、私もそんなことを思っているが、私が１番気にしているのはそんなことではない。
私が気にしているのは、明日から始まる期末テストのことだ。
『･･･明日から期末テストだ･･･』
教えてもらったのはいいものの、それを本番で発揮できるかどうかが鍵となる。
普段からやっていれば問題はないのだろうが、皆に教えてもらったあの日から、全然全くもってやっていない。
「うーん･･･教えてもらったけど不安やねぇ･･･」
優が次の授業の準備を淡々としながら、呟くよう言った。
教室は騒がしかったけど、隣だから聞こえることのできた、不安そうな優の声。
「･･･気晴らしにまふんとこ行く？」
『せやな』
「なんで関西弁？」
優のツッコミを聞き流し、３組へと向かった。
私と優は４組で、真冬がいる３組はすぐ近くなのだが、教室の間に資料室というものがあり、すぐ隣というわけではない。
「まふいるかな･･･あ！まふーー！！」
優の大きな声で真冬が私と優に気付き、すぐに扉の方へと来た。
「さかたん、水上さん！どうしたんですか？」
『話に来た』
「あぁ、そうだったんですか･･･わざわざ･･･あ、水上さん髪にほこりついてますよ」
まじかと思い髪を適当にわしゃわしゃとする。
多分、家で行く前にゴロゴロとしていたからついたのかもしれない。
「ほこりとれてませんよ･･･髪もボサボサになっていますし、僕がとるので水上さんは動かないでください」
髪を優しく触り、とってくれる真冬。
少し近くて、ちょっと恥ずかしい。
「ん、とれました！」
『どーも』
やっと解放されて、安心したような、寂しいような不思議な感じがした。
「･･･二人って付き合っとるん？」
ただ思ったことを口で言っただけなのだろうが、私はなぜかドキッとしてしまった。
早く、違うって言わなきゃ･･･
「･･･い、いやいや･･･それは」
『･･･それはないよ。ほら、優もどろ。先生さっき来てんの見えてた』
「まじか！それじゃあまふ、また放課後！」
「え･･･あ、はい！」
私と優は急ぎ足で教室へと戻った。
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あづの ひみ(元朝日菜薔薇)(プロフ) - 桜鈴(みすず)さん» ありがとうございます。私は東京なのでいつ感染するのかとビクビクしていましたが、桜鈴さんのコメントを見て頑張ろうと思いました。桜鈴さんもコロナに負けずに頑張りましょう。 (2020年4月13日 11時) (
レス) id: 519239ae11 (このIDを非表示/違反報告)
桜鈴(みすず) - これからも頑張って下さい。コロナウィルスに負けないよう、群馬から応援し続けていますね。 (2020年4月13日 7時) (レス) id: 3e552d64a0 (このIDを非表示/違反報告)
あづの ひみ(元朝日菜薔薇)(プロフ) - 桜鈴(みすず)さん» コメントありがとうござます。私もこんな物語があったらと思って書いていることが多いので、同じ気持ちの方がいてくれて嬉しいです。私の作品を見て泣いてくれてありがとうございます。 (2020年4月12日 11時) (レス) id: 519239ae11 (このIDを非表示/違反報告)
桜鈴(みすず) - 何度か、泣いてしまいました。こんな物語があったらよかったのに。 (2020年4月11日 23時) (レス) id: 3e552d64a0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あづの ひみ(元朝日菜薔薇) | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/AdAsnhmp/
作成日時：2020年1月18日 15時
