異世界への扉

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あなたは気がつくと、見知らぬ場所にいた。
沢山の本棚が並んだ書斎のような場所。
そこに女性のような、男性のような人が座って本を読んでいた。
あなたに気がつくと、本を閉じ、にっこりと笑いかけた。

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ようこそいらっしゃいました。
ここは世界と世界の狭間にある、存在しないけれど、確かに存在する、そんな不確かで明確な場所。
固有名詞は存在しません故、どう呼ぶかはお好きに。

…あぁ、自己紹介が遅れましたね。
私はあなた方を導く役目を与えられた、いわば案内人のようなものです。
どうぞ、お見知り置きを。

ではあなたのお名前を聞かせていただいても？
名前はその人の魂を、本質を表すもの。
あなたの名前から、あなたを導きましょう。

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どうやら、あなたは別の世界へ導かれるようです。
あなたの名前が、あなたの行く末を決め、案内人がその行く末へと導いてくれるそう。
あなたが告げた名前を少し咀嚼して、案内人は口を開いた──

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