通用しない男 ページ31
「そうだね…じゃあ A 今度は僕に､さっきと同じ蹴りを一発入れてみて」
『え､いいんですか？』
先程の…虎杖の反応が気になりはしたが､五条先生と相手をしないと疑問は解決しなさそうだ
「勿論！…まぁ悠仁みたく､上手くは行かないと思うよ〜」
…煽られているな
よくよく考えたら､この人の物言いは本当に人の神経を逆撫でしてくる
この苛立ちを､ぶつけるのは今しかないんじゃ…？
『…思いっ切り蹴り飛ばしますよ？』
「いいよ〜殴るも蹴るもお好きなように！」
イッラ…
私は無言で五条先生の足に向かって横蹴りをお見舞する
五条先生は躱すことも受けることもなく唯立っていた
そして先程と同じ鈍い音が…
ペチッ
『「え」』
「はい〜残念〜」
えぇ…さっきは上手くいったのに…
虎杖も､訳が分からないといったふうに首を傾げている
「どうしてって顔してるね 理由､知りたい？」
腰を曲げて私の顔を覗き込み､不敵に笑う五条先生
…悔しいが､仕方ない
『…はい 知りたいです』
「おっけー！分かりやすく説明するとね…」
…先生の説明はこうだ
私は…どうやら"呪力"の波を無意識に捉えることが出来るらしい
生まれつきか…若しくは､一度"呪霊"に憑かれたことがある者の中に､たまーにいるらしい
恐らく前者だと思う
だって憑かれたことがあるかなんて分かりゃしないもの
見えるようになったのだって つい最近
…話が逸れたな
つまり､虎杖の中に流れる呪力の"穴"を私は無意識下で見つけ出し､一撃で突くことが出来る…らしい
簡単に言うと､相手のガードが緩くなっている場所を瞬時に判断して攻撃すること
所謂100パーセントのクリティカルヒット
強い…
『…けど､それならどうして五条先生にはその攻撃が通用しなかったんですか？』
「僕に呪力の穴なんてないからね 全身に呪力が行き渡ってるもの」
うわ､チートすぎる
「…でも､勿体ないことに 君には呪力が殆どない」
うっ…痛いところを…
そんな飄々と言われても…
「ということで､君にはコレを使ってもらう」
五条先生から､私の手にある物が置かれた
L字型の黒光りした鉄の塊
ズシッと見た目の数倍は重く､冷たい感触がした
『…拳銃？』
「そ､高専が保有してる呪具の一つだよ」
凄い…本物だ…
ドラマや映画でしか見たことがない その物体に､私は高揚感を覚えていた
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セイ - コメントありがとうございます！前述した通り､私文章を賞賛されることがすっごく嬉しいです…！これからも読んで下されば幸いです (2021年3月8日 23時) (
レス) id: 8e72f4c5b9 (このIDを非表示/違反報告)
庭にワニ - この作品がすごく好きです！表現から使う言葉からとても小説然としていて、もっとたくさん貴方の文が読みたくなりました。応援しています。 (2021年3月8日 14時) (レス) id: b2acb73c6a (このIDを非表示/違反報告)
セイ - 狗巻先輩推しなのバレちゃいましたか…えへ文章力で褒められるの少ないのですごい嬉しいです ありがとうございます (2021年3月2日 23時) (レス) id: 8e72f4c5b9 (このIDを非表示/違反報告)
ロビン - 最近の更新で主様が狗巻推しなのめっちゃ伝わる、、笑これって狗巻と夢主ちゃんがくっつくＥＮＤってありますか？？いつも更新ありがとうございます！主様の表現の仕方で場面の状況が簡単に想像できるの本当にすごいです、、、 (2021年2月28日 23時) (レス) id: 955356ab25 (このIDを非表示/違反報告)
セイ - 待って待って自分がめちゃくちゃ考えた所アッサリバレてるの恥ずかしすぎる…もっと難しくしよう… (2021年1月31日 23時) (レス) id: 8e72f4c5b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：セイ | 作成日時：2021年1月15日 3時
