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その時目に止まった腕時計は24時23分を指している。
『さて、そろそろ時間だね。戻ろっか。』
釘「そうね。どっかの馬鹿悠二のせいで新年早々暗い話になっちゃったじゃない。」
虎「ごめん。」
『いいよ、野薔薇。みんなにはいつかちゃんと話そうって思ってたからね。でも悟には言っちゃダメだよ。絶対。』
釘「分かってるわよ。」
『ありがとうね。』
宿「オマエも面倒臭い物に呪われたものだな。」
『ハハ、たしかに。』
立ち上がってぐぐっと伸びをする。
『さて、今年も働くかぁ。』
パ「おー!」
釘「ったく、乙女をこんな時間まで働かすたァどんなブラック会社だ。」
『初日の出まで動きっぱなし立ちっぱなし祓いまくりの元旦だよ。毎年恒例だね。』
パ「今年は呪詛師も多くて面倒臭いんだよなぁ。」
『そーそー。』
未だ落ち込んでいる表情の悠二の頭を撫でた。
『落ち込んでる暇ないよ。』
虎「っ、そうだな!」
悠二達と別れて高専から【鵺】に乗って上空を飛ぶ。
1番見晴らしのいい丁度いい高さのビルの上に降ろしてもらった。
『ここが1番見やすそうだね。』
【烏】を飛ばして当たりを詮索させる。今のところ呪力を感じる呪霊の数は少ない。
『今年は数が少ないな。』
やはり悟の復活が大きいのか、呪霊が去年に比べて明らかに数が少ない。仕事が減ってとてもありがたい。
五「や。」
背後から突然声をかけられた。
『びっ……』
五「びっくりしすぎてびっしか言えてないよ。」
はい、と温かいコーヒーを渡された。
『ありがとう。』
五「どう?順調?」
『数少なくて助かる。もしかして私たちが休憩してる間だいぶ狩ってくれた?』
五「ぜーんぜん。今年は数が少ないんだよ。僕が昔巡回してた時よりもね。」
『あ、やっぱり?』
五「楽でいいよ。なんもしなくても終わってるんだもん。」
『まぁね。』
地上で人に憑いた呪霊を地道に祓っている皆を見渡しながら言う。皆働いてるのに私だけ何もしないのは気が引けるので【胡蝶】を出して地上に向かわせた。
『ずっとじっとしてるのもつまんない。さむいし。』
五「その為の僕だよ。」
コツコツと靴を鳴らして私の隣にぴたっとくっついた。
五「僕はAと一緒にいるよ。」
『仕事してください。』
五「でもこうでもしないと次会うの旅行の日だよ??辛すぎる。」
『会うには会うでしょ。家で。』
五「そうだけどそうじゃないの!!」
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かな(プロフ) - 最高に面白かったです‼︎こんな素敵な夢小説を作ってくださりありがとうございます!今日から"親友の姉"読み始める予定です、読む前からとても楽しみです‼︎ (2022年10月30日 9時) (レス) @page48 id: a32747b1ee (このIDを非表示/違反報告)
おちゃきち(プロフ) - 裏も含め、最後までイッキ読みさせていただきました!『親友の姉』作品を読んでから、こちらの作品にも来たのですが、行動も心情も細かい所まで表現されていて、惹き込まれました。なんか、ずっと見てたい作品だなと、とても思いました…。これからも応援しています!! (2021年10月25日 14時) (レス) @page48 id: 78dc48b955 (このIDを非表示/違反報告)
希(プロフ) - 華渚さん» ぅおおぉおおぉ(( ズッシャァアアアアアアァ(スライディング受け取り) (2021年3月30日 8時) (レス) id: e45cad31e5 (このIDを非表示/違反報告)
華渚(プロフ) - 希さん» さぁこい!() (2021年3月30日 8時) (レス) id: c7e672e97b (このIDを非表示/違反報告)
希(プロフ) - 華渚さん» ありがとうございます!頂きます!(遠慮無さすぎ) (2021年3月30日 8時) (レス) id: e45cad31e5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:華渚 | 作成日時:2020年12月5日 19時