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一瞬だけ雄の顔をしてから脱衣場に逃げた悟。今のめちゃくちゃかっこいい、そう思いながらさっきまで悟がいたソファーに寝転んでシロを呼び出してから自分のケータイを手に取った。
小型犬ぐらいのサイズのシロが私の腹の上で伏せの状態で座っている。
『最近構ってなかったから。』
【忙しそうだったもんな。】
『いつも任務お疲れ様。』
【それはお前の方だろう。】
『そんな事ないよ。皆が居ないと成立しない。』
【どうだかな。】
『ほんとほんと。』
そう言いながらシロの頭や顎を撫でてやると気持ちよさそうに目を細めて私の手に擦り寄った。
『教員室で出てこなくなったね。』
恵の【玉犬】もだけど。
昔はあの部屋でアニマルセラピーと称して私達2人で動物を出して多忙を極めている呪術師と補助監督を癒して皆で息抜きをしていたと言うのに。最近は滅多に無くなってしまった。というかあの部屋で皆が出てくることを嫌がってしまうようになった。恵の式神も私の式神も。
【香水の匂いがキツイ。オマエや伏黒の式神は皆動物だからな。鼻がいい。1度出た時は鼻が曲がりそうだった。】
どうやら原因は有栖川さんまぁたしかに香水の匂いはキツイ。し、そんなにいい匂いじゃない。1回何の香水つけてるのか聞いたら色んなブランドを混ぜて有栖川オリジナルをつけてるらしい。アイツどんな嗅覚してんだよ、とパンダが倒れそうになってたのを思い出した。
『確かにね。』
私達も最初はしんどかったけど、私が買ってきた強力ファブと換気を徹底するようになってからだいぶマシになった気がしていた。(もしくは鼻が麻痺した。)
シロが完全な伏せの体制でウトウトし始めたので頭を撫でながらケータイの画面をつけた。瞬間電話がかかってきた。しかも少し遠くに置いてあった仕事用のケータイに。
『シロ、ごめんね。』
出ない訳にはいかず、ウトウトしているシロには申し訳ないが身体を動かしてケータイをとった。画面を見ると有栖川の文字。
『うげぇ、』
最悪。今もう22時回りそうだけど、まだ仕事してんの?出たくないけど、仕事でトラブルかもしれないから仕方ない。出る以外の選択肢はないのだ。
ソファーに座り、胡座をかいてその上にシロを乗せた。自分の収まりのいいポジションに動いて寝る体勢に入った。
通話ボタンを押して耳に当てると突然キーーーンと耳を劈くような声が聞こえた。
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華渚(プロフ) - もも汰さん» めっちゃ褒めてくれるじゃないですか!!ありがとうございます!めっちゃ嬉しいです!更新頑張ります! (2020年11月28日 8時) (レス) id: c7e672e97b (このIDを非表示/違反報告)
もも汰(プロフ) - 最初から読んでいますがやっぱり面白いです……!!感動する所や笑える所、考えさせられる事がたくさんあるので最近はずっとこの小説読んでいます笑 続編でも更新頑張ってください! (2020年11月28日 7時) (レス) id: 4ac9f60d16 (このIDを非表示/違反報告)
華渚(プロフ) - 鈴さん» 話の量多いですよね、私文章を纏める力がなくてダラダラ書いてしまうんです。ごめんなさい。全部読んで頂けて嬉しい限りです!更新頑張ります! (2020年11月25日 0時) (レス) id: c7e672e97b (このIDを非表示/違反報告)
鈴(プロフ) - や、やっと、やっと追いついた!!今ようやく最新話です← ハマったの最近なんですが、もう読むの楽しいです!更新、ゆっくり待ってます。 (2020年11月24日 22時) (レス) id: 55fd3da7df (このIDを非表示/違反報告)
華渚(プロフ) - みんとさん» コメントありがとうございます!今からイチャイチャターンなのでいっぱいニヤニヤして貰えるように頑張ります! (2020年11月24日 3時) (レス) id: 18351af9b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:華渚 | 作成日時:2020年11月18日 21時