. 非公開になってました、ごめんなさい ページ43
それからはずっと黙ったままで、口寂しくなったらお互いコーヒーを飲んでた。テレビもつけずにただ黙って抱き合っていた。口寂しくなったらコーヒーを飲んでたのは多分、今キスをしてしまうとこのままなし崩しになってしまう気がして、出来なかった。きっとそれは悟も同じなんだと思う。
15分くらいそうして抱き合って、たまにお互いの髪を撫であっているとお風呂が沸きましたと言う声と共に音楽が流れてきた。
『お風呂、出来たって。』
五「そうねぇ〜。」
11月の暖房をつけてないこの部屋は15分でコーヒーを冷ますには充分な温度でさっきまで温かかったコーヒーはすっかり冷めてしまって、メロディーが流れてきた時点で最後の1口を飲み干してしまっていた。
五「僕ちょっとやる事残ってるから先に入ってて?」
『仕事?』
五「まぁ、そんなとこ。気にせずゆっくり温まってきて。」
『ん、』
前髪をかき揚げられておでこにキスされた。
『いってきます。』
五「はぁい。いってらっしゃい。」
人肌が無くなったこの部屋はきっと寒いだろうと思って浴室に行く前に暖房を入れてあげた。
今年の誕生日プレゼントで野薔薇から貰った入浴剤を入れてお湯がたっぷり張られた浴槽に浸かった。シャワーじゃないお風呂だなんて久しぶりで思わずため息が漏れた。
肩までしっかり浸かって温まったら同棲し始めてから悟が買ってくれた最近流行りのシャンプーを手に取って髪を洗う。同棲した初日とかはとりあえず私が持ってた遠征用のシャンプーとかを使ってたけど、いつの間にやら悟が話題のシャンプーを置いてくれている。多分野薔薇や真希の入れ知恵かな。最近は野薔薇が教えたインスタでおしゃれなカフェやらを調べているらしい。5年間封印されてた人とは思えないくらい現代に馴染んでいてびっくりしている。きっと私よりインスタ使いこなしてるんじゃないか…?
今日はいつもより丁寧にケアしよう。そう決めて、トリートメントを手にして粗方水気を切った髪に塗ってから頭頂部でお団子にして縛った。そしてもう一度湯船に浸かる。
『きもち、』
こんなゆっくり自分をケアするのなんて久しぶりな気がする。そうだ、今日はお風呂上がってからパックもしよ。パックしながら髪の毛乾かそう。
そんな風に考えてる自分が、デート前夜の女の子の様で、昔の、悟が封印される前の日常が戻ってきたって感じがして凄く心が満たされた。
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華渚(プロフ) - もも汰さん» めっちゃ褒めてくれるじゃないですか!!ありがとうございます!めっちゃ嬉しいです!更新頑張ります! (2020年11月28日 8時) (レス) id: c7e672e97b (このIDを非表示/違反報告)
もも汰(プロフ) - 最初から読んでいますがやっぱり面白いです……!!感動する所や笑える所、考えさせられる事がたくさんあるので最近はずっとこの小説読んでいます笑 続編でも更新頑張ってください! (2020年11月28日 7時) (レス) id: 4ac9f60d16 (このIDを非表示/違反報告)
華渚(プロフ) - 鈴さん» 話の量多いですよね、私文章を纏める力がなくてダラダラ書いてしまうんです。ごめんなさい。全部読んで頂けて嬉しい限りです!更新頑張ります! (2020年11月25日 0時) (レス) id: c7e672e97b (このIDを非表示/違反報告)
鈴(プロフ) - や、やっと、やっと追いついた!!今ようやく最新話です← ハマったの最近なんですが、もう読むの楽しいです!更新、ゆっくり待ってます。 (2020年11月24日 22時) (レス) id: 55fd3da7df (このIDを非表示/違反報告)
華渚(プロフ) - みんとさん» コメントありがとうございます!今からイチャイチャターンなのでいっぱいニヤニヤして貰えるように頑張ります! (2020年11月24日 3時) (レス) id: 18351af9b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:華渚 | 作成日時:2020年11月18日 21時