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畳に足がついて伸ばしていた影を元に戻した。
そして彼女は腰から鞘を抜き、正座をしてその隣に鞘を置いて頭を下げた。
『……本日はお忙しい中わざわざ足運んで頂いたにも関わらずこの様な形になってしまい申し訳ありませんでした。』
伏「………」
あれだけAさんの一言一言に反応していた上層部の人達が何も言わずAさんの言葉を待っていた。
『遅くなりましたが、私禪院Aと佐光忠の婚約は破棄させて頂く運びになりました。彼にも私にもそれぞれ想い人がおり、この婚約は今日五条家並び佐光家の不正を公にする為に結ばれたものでございました。この件については後程ご報告に、「良い。」…。』
上層部の1番の長老がAさんの言葉を遮った。
「報告などせんでよい。皆見ていた。貴殿がこの5年で培った物、全てを。今日のこれは佐光家の政界との癒着と上層部の人間である五条誠の失態が招いた悲劇じゃ。お主は何も悪うない。」
『……はい。』
「しかし責任は取ってもらわなならん。何せ年寄りの時間は高うつくでな。」
『心得ております。』
下げていた頭を上げて、全員に宣言するように言った。
『私禪院Aは本日をもって禪院家当主を退く。後任の当主は禪院真希を指名する。
そしてこのような事態を起こした佐光家前当主の責務を現当主の佐光忠が負い、呪術界から家名を抹消及び今後一切呪術師としての活動は認めない事をここに宣言する。』
そして1つ息を吸って俺の隣で立っている佐光忠を見て優しい声で言った。
『自由に生きなさい。』
それを聞いた佐光忠は溢れそうになる涙をぐっと堪えて深々とAさんにお辞儀をした。
そして周囲から喝采の声が上がった。
よくやった、とAさんを褒め讃える声が上がっていた。
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華渚(プロフ) - もも汰さん» めっちゃ褒めてくれるじゃないですか!!ありがとうございます!めっちゃ嬉しいです!更新頑張ります! (2020年11月28日 8時) (レス) id: c7e672e97b (このIDを非表示/違反報告)
もも汰(プロフ) - 最初から読んでいますがやっぱり面白いです……!!感動する所や笑える所、考えさせられる事がたくさんあるので最近はずっとこの小説読んでいます笑 続編でも更新頑張ってください! (2020年11月28日 7時) (レス) id: 4ac9f60d16 (このIDを非表示/違反報告)
華渚(プロフ) - 鈴さん» 話の量多いですよね、私文章を纏める力がなくてダラダラ書いてしまうんです。ごめんなさい。全部読んで頂けて嬉しい限りです!更新頑張ります! (2020年11月25日 0時) (レス) id: c7e672e97b (このIDを非表示/違反報告)
鈴(プロフ) - や、やっと、やっと追いついた!!今ようやく最新話です← ハマったの最近なんですが、もう読むの楽しいです!更新、ゆっくり待ってます。 (2020年11月24日 22時) (レス) id: 55fd3da7df (このIDを非表示/違反報告)
華渚(プロフ) - みんとさん» コメントありがとうございます!今からイチャイチャターンなのでいっぱいニヤニヤして貰えるように頑張ります! (2020年11月24日 3時) (レス) id: 18351af9b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:華渚 | 作成日時:2020年11月18日 21時