【桂】人なんて会ってみないと分からないもの ページ3
突然だが、Aは真選組の一員であることを誇りに思っていた。
市中の見廻り、雑務、犯罪者の取り締まり、どの仕事にも精一杯取り組んでいるし(どこかの隊長とは違って)オフの日、休日であってもできることはするつもりでいる。
そんなわけで今日は休みであったもののAは小袖姿で街を見廻っていた。
だが。
「お姉さん、暇かい？」
「俺らと茶でもどうだい？」
なんて声をかけてくる輩、はっきり言ってうっとうしい。
懐に隠し持った短剣、を使うまでもなく2秒で倒せるのに、そんなことをすれば目立ってしまうし目立てばせっかく身を隠して見廻りをしている理由がない。
ああ面倒くせえよ…なんてことを考えながら、しかしそんなことは少しも漏らさず、艶やかに笑う。
「約束の時間があるので。」
「いいじゃねえか、ちょっとだけだって、先だけだって、」
そんな下心満載の雑魚に絡まれている暇はないしモブのナンパなんてベタだ。夢小説かよ。
仕方ない。強引に腕を引く手をもう片方の手で掴み、力をかけ始める。
男の顔が歪みだし、口が開き、
しまった、大声を出すつもりか、と一瞬後悔した時だ。
「すまんが、其奴に手を出さんでくれるか」
背後から声をかけられ、一同は振り向いた。
そこに立っていたのは長髪の男。真選組隊士にとっては見慣れた男。でも指名手配の写真とは違ってどこか…魅力的な、なんて言えないけれど。
「お嬢さん、その男が痛がってるではないか。いかんぞ弱いものいじめは。」
あ、そっち？
「私は…」
言い訳をする義理もないと思い、Aは男の手を離した。
「そちらも、怪我はないか？」
不意に問われる。
「あるわけないでしょ。」
「それは良かった。」
やさしく微笑みかけられ、ああそうだ、私は今真選組隊士とは分からないんだ、と頭のどこかで理解する。
と同時に、何故か胸の奥がキュッと締まる。
駄目だ、駄目だ。
「こんなところで何を？」
いらない感情をかき消すように尋ねた。そう、うまく使えば攘夷浪士のアジトをつかめる。
「うむ、エリザベスが風邪をひいてしまって、蕎麦が食べたいというのでな、美味い蕎麦屋を探している。どこか知らんか？」
「………知ってるわ。」
「それは良かった、何処にあるんだ？」
「案内するわ。」
そう言って立ち上がる。そう、これは彼を利用するため。
けれど、
「恩にきるぞ。そうだ、そなたの名前を教えてくれんか？」
秘密、と答えるあたり、本音がどうだか分からない。
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らいむ - 夢主最強設定の夢小説って殆んどツッコミどころ満載でストーリー滅茶苦茶だよねwまあ占ツククオリティだし仕方ないかww (2018年2月20日 15時) (
レス) id: 08b891f6f4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - エリザベスになりたいさん、こんにちは！！！いつも読ませてもらってます。銀さんの感じ大好きです。ちょっと宣伝になりますが、続編書いたので気が向けばまた読んでください (2018年1月27日 22時) (レス) id: f977a19712 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - リクエストですね。個人的に銀さんと沖田くんが大好きなので！お願いしたいです。 (2018年1月13日 16時) (レス) id: 2124d3e231 (このIDを非表示/違反報告)
エリザベスになりたい - ウィングさん» 遅くなってすみません！ぜひぜひ！リクエストお待ちしています！ (2018年1月12日 22時) (レス) id: 1895e4600d (このIDを非表示/違反報告)
ウィング - 今回はじめてエリザベスになりたい様の小説を読みました！！ウィングです！！誰の短編もとても面白かったです！！！(ホントになんでこんな文才ある人いるんだろう…うらやましい�髴�)
好きなキャラリクエストしてもいいですか？？？
(2018年1月10日 17時) (携帯から) (レス) id: f35e024f80 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：エリザベスになりたい。 | 作成日時：2017年12月29日 20時
