水色ドレスは雨模様 ページ6
『...私そろそろ帰らなきゃなので』
「あぁ...そうかい...じゃあ私の家に来ないかい？」
身体目的の変態ジジイが。
でもクビにならないためにはいい顔をしなきゃいけない。
『お家は悪いので遠慮しておきます』
そう言うと思い通りにいかなくて不機嫌なのか脅しをかけてくる。
「そうか、君の事をいつでもクビにできるんだぞ？」
疲労と嫌悪感でいっぱいいっぱいだった。
もうこのやりもとりも媚び売るのも疲れた。
今の私はまるで自分じゃないみたいで、脳は思考を放棄している。
いっそ夢なんじゃないかと思えてきた。
夢じゃなくてももういい、めんどくさいと投げ出した言葉。
『貴方みたいな人がいる会社辞めれて清々しました』
手を振り払い自身を雨に晒す。
勝利の水浴びだと思えばなんて事ない。
まぁ私の人生終わったけど。
なんかもう、死んだらこんな苦しい時を終えてまた子供から始められるし
いいかな。
雨に濡れて服が透けようが、大切なものが濡れようがもうどうでもよかった。
何かの拘束から外されたように身体が軽い。
世の中にはあんな奴がそこら辺に沢山いるんだ。
そう考えたら世界なんて
現実世界なんて
「A！」
目の前にぼんやりと見えたコネシマの顔。
詳しい表情は読み取れない。
「大丈夫やったか？」
どんな顔したらいいんだろう。
こんなに急いで駆けつけてくれたのに報告が残念なものだった時。
暫くの静寂が私達を包む。
耐えきれずに口を開いたのは私で、
『クビになっちゃった！』
そう言えば「そうか...」と彼の低い声が私の心に響いた。
『ほんと、セクハラされちゃってさー美少女って大変だなーって』
もう笑い話に変えてしまえばいい。
この罪悪感も時期に消えるから。
「A」
いきなり手を引かれ飛び込んだのは彼の胸の中。
彼の大きな手が私の頭を包む。
「お疲れ様。」
その一言はとても温かくて、一瞬で私の涙を溢れさせた。
大人の世界って難しいね。
彼はそれ以上の詮索をせず子をあやす様に一定のリズムで私の頭を叩いた。
「雨でよかったな。」
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ひつまぶし - 続き気になりすぎて夜しか寝れません!!!更新待ってます！ (2023年2月10日 13時) (
レス) @page33 id: 5a52c0f3ec (このIDを非表示/違反報告)
さなくさ - シャオさんの不人気ネタがこんな良い話になるとは､､､！鬱軍団ええっすね。しょっぴさんがおかんみたいな雰囲気がたまらんです。 (2022年1月19日 21時) (レス) @page31 id: 37c7f9211e (このIDを非表示/違反報告)
ソロ - うわぁ、好きすぎてなんかヤバイ(?)大先生が電話してた、ハミサちゃんはマジ天才だと思った、作者さん天才。 (2021年12月19日 10時) (レス) @page25 id: 78401eb32b (このIDを非表示/違反報告)
西園寺麗奈(プロフ) - 初コメ失礼します、うぽつです！！とっても面白いです……これからも応援してます…！ (2021年12月10日 17時) (レス) @page19 id: 187d02f989 (このIDを非表示/違反報告)
尊敬なるさえ子様(プロフ) - え？好きです (2021年12月4日 21時) (レス) @page11 id: 8684885a5d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ZOZOZOZOーん | 作成日時：2021年11月27日 18時
