始発のゆりかご ページ7
『...1周回ってコンビニとか』
「お前...クレーマー来たらどうすんねん」
『私が間違ってたら頭を下げるけど間違ってなければ教える』
「おう、やめとけ」
こんな感じで仕事を探して1時間。
何も見つかってないし
『はぁ.....ぁぁぁぁぁ眠い』
あくびをしたついでに伸びをして、うとうとと夢の世界へ行こうとしていれば電話が鳴る。
だけどめんどくさい出たくないと目を瞑った。
「...親御さんから来とんぞ」
寝ようとしたのを察したのかそのコネシマの声に飛び跳ね、画面を見れば母の文字。
そういえば電話来てなかったもんな。
もしかして怒られちゃうかなー。
なんて考えながらその電話に出る。
「A...」
怒鳴られるだろうなと静かに目を閉じれば、帰ってきたのは予想外の言葉。
「無事でよかった...」
その言葉に思わず目を見開く、いつも兄とはしゃぐと怒ってたあの母の優しい声。
そっか、電話が来なかったんじゃない、私が掛けていなかったんだ。
『ごめんね、お母さん。』
色んな意味を込めたごめん。きっとこの思いは1万回謝ったとて晴れないだろう。
スマホの中から聞こえた鼻を啜った音。
私は仕事に夢中で人間関係を疎かにしていた。
「あなたの顔が見たくなったの、実家に帰っておいで。」
『.....私も丁度帰りたかった、ありがとう。今から準備するね。』
否定する必要も無いだろう。
仕事辞めたんだし、実家でやれること沢山しよう。
今はこの先の先を考えることをやめて、今だけを見つめる。
『あ、お母さん、もう1人連れてくんだけど.....』
「え、彼氏？」
『違う友達。』
スマホの中からはふふ、と笑う声が聞こえた。
「いいよ」という言葉と共に後ろから聞こえた父の声。
彼氏という言葉に反応しているらしい。
母はじゃあねとだけ言えばすぐに電話を切った。
いや本当に違うんだけどな。
「あー”お父さん”に挨拶せんとなー」
わざと私に聞こえるように言ってくるコネシマ。
お前いつも親御さんって呼んでただろ。
『あんたが彼氏はごめんですー』
「俺の胸ん中で泣いとったやつが何をいうk」
今度は軽めのクッションを顔面に投げる。
軽くて持ちやすかったからかコネシマの顔に直撃した。
『..........ありがと。』
でも助けられたのは事実だし、
きっと彼がいなかったら私は病んで死んでいたかもしれないから。
貴方の言葉一つ一つに感謝してる。
『ほら早く準備して！』
素直に言えないけど。
「ハイハイ」
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ひつまぶし - 続き気になりすぎて夜しか寝れません!!!更新待ってます！ (2023年2月10日 13時) (
レス) @page33 id: 5a52c0f3ec (このIDを非表示/違反報告)
さなくさ - シャオさんの不人気ネタがこんな良い話になるとは､､､！鬱軍団ええっすね。しょっぴさんがおかんみたいな雰囲気がたまらんです。 (2022年1月19日 21時) (レス) @page31 id: 37c7f9211e (このIDを非表示/違反報告)
ソロ - うわぁ、好きすぎてなんかヤバイ(?)大先生が電話してた、ハミサちゃんはマジ天才だと思った、作者さん天才。 (2021年12月19日 10時) (レス) @page25 id: 78401eb32b (このIDを非表示/違反報告)
西園寺麗奈(プロフ) - 初コメ失礼します、うぽつです！！とっても面白いです……これからも応援してます…！ (2021年12月10日 17時) (レス) @page19 id: 187d02f989 (このIDを非表示/違反報告)
尊敬なるさえ子様(プロフ) - え？好きです (2021年12月4日 21時) (レス) @page11 id: 8684885a5d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ZOZOZOZOーん | 作成日時：2021年11月27日 18時
