戻って来い ページ17
烏は去り、また森に元の静寂が訪れた。
「てめェはまた勝手なことしやがって。上司である俺の手間も考えろってんでィ」
「す、すみません」
「てめェが来てから何回始末書書いたかわかったもんじゃねェぜィ」
「その始末書は全部私に回ってきてましたけどね」
嫌味っぽく沖田隊長は肩をすくめた。
そして、差し出されたのは一枚の封筒。
「・・で、どーすんでィ」
中央に大きく辞職届、と書かれたその封筒。紛れもなく私が土方さんの机の上に置いておいたものだ。
「それは・・」
自分がどうすればいいのかわからなかった。
今まで沢山の仲間を斬ってきた。そんな私が、奈落から仲間を守ることができるのか。
自信がなかった。
しかし、そんな私の迷いを知ってか知らずか、バッサリと言い放ったのは神楽ちゃんだった。
「戻れヨ」
ポンと私の肩に両腕を乗せ、視線が交差する。
「戻りたいんダロ？それに、お前みたいな騒がしいバカでも、真選組に・・江戸から今更居なくなられると寂しいアル。だから、戻れヨ」
「でもッ・・」
戻りたい。
しかし、戻れば迷惑をかける。今度は私以外のだれかが死ぬかもしれない。
「俺たちァ、誰もてめェに守ってもらおうなんざ思ってねェぜィ。つーか、てめェに守られるくれェなら死んだ方がマシでィ。てめェは俺の部下なんだからねィ」
「そうだそうだ！戻っておいで！！Aちゃん！君を助けるためにこれだけの"仲間"がここに集まったんだ！みんな待っているぞ！」
ニッカリと笑みを浮かべた近藤さんは私の頭を乱暴にかき回した。
「亮太くんのことも心配するな！俺たちがなんとかしてやるさ！！だから――」
「戻ってきなせェ、A」
ポツリポツリと頬に冷たいものが流れた。
「はいッ・・」
返事をすれば、最後の力を使い切ってしまったようで急に眠気に襲われて。
「A！！」
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神阿(プロフ) - ☆MARIN☆さん» 返信遅くなってしまいすみません！ありがとうございます！ご期待に添えますよう頑張ります！ (2016年7月10日 22時) (
レス) id: 3a209594c6 (このIDを非表示/違反報告)
☆MARIN☆ - 続編おめでとうございますっ！亮太くんも仲間入りして、より一層楽しみです♪更新頑張ってください^^ そして1コメGET！ 嬉しいです★ (2016年7月1日 20時) (レス) id: 8824379efa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：神阿 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kamiamatome/
作成日時：2016年6月30日 18時
