瀬名先輩の妹ちゃん【影片みか】 (ページ25)

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妹ちゃん２４ページ25

私は静かに3年のA組のドアを開けた。

『あのぉ…すいません…』

薫「あ！Aちゃんー！今日も可愛いね？」

私がひょろっと顔を出すと、薫先輩が飛びついてきた。どうしよ。少し苦手でどう話せばいいかわかんないんだよなぁ…

『あ、ありがとうございます…』

薫「明日、練習なくてカフェに行くんだけど、一緒にどう？」

『えぇっと…』

泉「…かおくん。やめてくれない？怖がってるから」

私が困っていると、お兄ちゃんが助けに来てくれた。薫先輩は「えぇー！」と頬をふくらませてどっかに行ってしまった。

泉「…話したい事があるんだけど」

『うん、私も』

私達は誰も通らない廊下に向かった。

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『ごめんなさい…昨日は言いすぎました』

泉「俺もごめん。GPSはやりすぎた。」

『…え？』

お兄ちゃんが謝ったところは初めて見た。
いつも自分の意見を通すのに…

『知ってる？お兄ちゃん。私ね、お兄ちゃんが前に大丈夫？って聞いた時、本当は大丈夫じゃなかったんだよ？』

泉「え？なんで嘘ついてたのぉ!?」

『ん？お兄ちゃんに負担かけたくなかったから。モデルのお兄ちゃんが大好きだったから！』

私はお兄ちゃんの両手を自分の手で掴んで向き合った。多分、今の私は涙目だと思う。目の奥が熱い。

泉「今の俺は？」

『…大好きだよ。アイドルのお兄ちゃんはモデルと同じくらい好き。』

泉「そう、」

『あと、私…』

影片君が好き。
…なんてね、今言える雰囲気じゃないか。
ごめんね、お兄ちゃん。
私、好きな人がいるの。