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アイ・オープナー ページ10

「ねえ、立花。俺たちが出会ったのってさ____」

彼は自信満々にそう言ってカクテルを勧めました。









.









彩side




今日も今日とてカクテルを飲みに。

今のところ、7人のうち6人から告白を受けた。

……つまり。

これは意図的だということ。
大方、若武らへんが提案してみんなが乗ったのだろう。

今日は忍かぁ、突拍子もないこと言ってきそうな気がしないでもない。

既にカクテルバーに着いている私は、いつもより緊張しながら忍の選んだカクテルを待っていた。



「ねえ立花」

ニコニコしながら話し掛けてきた忍。
その手には薄い黄色のカクテルが。

ドキンと心臓が音をたてた。

そんな私なんて露知らず、忍は話を続ける。

「俺たちが出会ったのってさ、」

「……うん」

テーブルにカクテルが置かれた。









「運命だと、思わない?」









「………え?」

「俺は運命だと思う。例え俺に婚約者がいようと関係ない。俺たちは赤い糸で結ばれた仲なんだよ!」

忍に恥ずかしいという感情はあるのだろうか。
そんなことさえ思うほど、私は顔に熱が集まった。

「うん、めい?」

「え、思わない?」

思うか思わないかは関係ない。
忍と出会えたのは、それはきっと運命だ。
だけど。

それが恋愛としての運命なのか、私には分からない。

「俺、立花のこと好きだよ」

「………」

………やっぱり。



忍にはちゃんと恥ずかしいって感情があるみたい。

色素の薄い肌を桃色に染めて忍はこちらを見た。

良かった、という安心と、どう答えれば良いか分からない迷いで、沈黙が流れる。

「………なんか言ってよ立花」

「え、あ、えっと………」

キョロキョロと何か無いか探すと、手元にあるカクテルの存在に改めて気付いた。

綺麗な黄色だ。

せっかく選んでくれたんだから、飲まないと勿体ないよね。

そう思い、私は一口飲んでみた。

「……おいしい、です」

「ふ、良かった」

満足気に微笑む忍が綺麗で、思わず見とれてしまった。

「立花、覚えておきなよ。これはアイ・オープナーって言って、運命の出会いって意味があるんだぜ」

「…………もう恥ずかしいからやめて」

「顔真っ赤!」









.









「運命だと、思わない?」

そう言って彼は微笑みました。

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未胡成(プロフ) - Supika☆さん» 本当に遅れてごめんなさい!頑張りますね (2020年5月18日 21時) (レス) id: 834fae0dd3 (このIDを非表示/違反報告)
Supika☆ - 番外編が楽しみ〜更新頑張ってください! (2020年5月18日 21時) (レス) id: 69a4eade80 (このIDを非表示/違反報告)
未胡成(プロフ) - イロハさん» いろはちゃん、ありがとー!もう、頑張ります! (2020年4月23日 9時) (レス) id: 834fae0dd3 (このIDを非表示/違反報告)
イロハ(プロフ) - み〜こちゃん番外編の更新楽しみにしてるよ〜ゆっくり頑張ってね! (2020年4月23日 9時) (レス) id: 2b4cdea49e (このIDを非表示/違反報告)
Aoba(プロフ) - 未胡成さん» 待っているので、時間をかけて頑張って下さい! (2020年4月8日 6時) (レス) id: c784392e1a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ちぇな&結奈&未胡成 x他2人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/harukayuto1  
作成日時:2020年3月17日 14時

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