検索窓
今日:2 hit、昨日:2 hit、合計:21,576 hit

ページ1

「そろそろ決着つけるぞ」

久々に連絡があって集まろうということになったのは、こういうことだったのか。



若武の言葉を聞いてそう思ったのは黒木だった。

相変わらず何も変わっていない友人に少しの安堵を感じ、うすら笑う。
そんな黒木を見た上杉は対照的にため息をこぼした。

「なんで急に」

「もう何年片想いしてると思ってんだ!!こっちは………えーと、いち、にー………」

両手を使い数字を数える若武はやはり何も変わっちゃいない。
………良い意味でも、悪い意味でも。

「確かに、そろそろ終わりにしないとねえ」

なんて穏やかにそう言うのは小塚。

すっかり垢が抜けて大人になった。
小さかった上背も、幼い顔立ちも、今となっては面影さえ感じさせない。

「俺もさんせー」

続いて七鬼。

こいつはほとんど容姿も変わっていない。
長い髪は今でも艶やかで、人目を引く。

そろそろ自分も発言した方が良いな、と判断し、黒木は口を開いた。

「告白するのは勝手だ。なんでわざわざ集めたんだよ」

「それなー」

美門からの同意を頂く。
上杉も軽く頷いていた。

「実はだな、今日集めたのはそれを話す為なんだ」

「で?」

続きを催促すると、自信気に語り出した若武。

「俺たちって、なんか特別じゃん」

「は?」

「7人のうち1人だけ女子でさ、更には男はみぃんなアーヤが好きだろ?」

彩の姿を想像しているのだろうか、なんだか顔が赤い若武。
きもい、なんて思うが、きっと自分も想像したら顔が赤くなるんだろうな、と美門は頭の隅っこで考える。

「普通だったら誰かが告るだろ、でも俺たちはしなかった」

………できなかった、だろ。

上杉は心の中でそう訂正した。
KZ協定とやらを作って、男女の関係を無くした。
そのせいで、告白なんてできやしなかったのだ。

「だから特別なんだよ。こんな複雑な関係って早々ねえだろ!」

確かに、ここまで逆ハーレム状態の関係って他にあるだろうか。

若武の言葉に、異論する要素は無かった。

「それで、だ。そんな特別な俺たちだからこそ、一味違った告白をしたい。」

…………本題はここからのようだった。

・→



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (64 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
24人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

未胡成(プロフ) - Supika☆さん» 本当に遅れてごめんなさい!頑張りますね (2020年5月18日 21時) (レス) id: 834fae0dd3 (このIDを非表示/違反報告)
Supika☆ - 番外編が楽しみ〜更新頑張ってください! (2020年5月18日 21時) (レス) id: 69a4eade80 (このIDを非表示/違反報告)
未胡成(プロフ) - イロハさん» いろはちゃん、ありがとー!もう、頑張ります! (2020年4月23日 9時) (レス) id: 834fae0dd3 (このIDを非表示/違反報告)
イロハ(プロフ) - み〜こちゃん番外編の更新楽しみにしてるよ〜ゆっくり頑張ってね! (2020年4月23日 9時) (レス) id: 2b4cdea49e (このIDを非表示/違反報告)
Aoba(プロフ) - 未胡成さん» 待っているので、時間をかけて頑張って下さい! (2020年4月8日 6時) (レス) id: c784392e1a (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ちぇな&結奈&未胡成 x他2人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/harukayuto1  
作成日時:2020年3月17日 14時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。