5 0 % の 確 率 で【人狼】

ゲーム ページ1

ひんやりとした部屋。


暑い夏の中、冷房が効いていて、少年少女7人らが一部屋に入っても寒い程。


「…、？」

“あ、やっと起きた。”


何処かから聞こえる、無機質な音。

きっと、マイクを通して喋っているのだろう。


「ここはどこ…、？？」

彼女の頭の中にはクエスチョンマークが大量生産されているみたいで、

部屋中をきょろきょろ見渡しては首を傾げるばかりであった。



“ここは…まあ、ゲーム会場とでも言っておくか”

彼女につられた様に次々と少年達が起き上がる。


「…どこだよ、ここ」


「しらね」


「なんで俺らはゲームに参加させられなきゃいけないんでしょ？」


「家に帰りたいんだけど」


「同じく。」


「あれ、アーヤもここに…？」



“全員起きた所でテレビ画面に注目してくれ”


ピカッ…と、今まで薄暗かった部屋内にテレビの明かりが眩しい程に照らした。



そこには明朝体のフォントで丁寧に“人狼ゲーム”と書かれていた。


「人狼ゲーム、だと…？」

寝起きの彼らはやっぱりまだ頭が回らない様子。



“あぁ、人狼ゲーム。その名も、殺し合いだ”


「何言ってんだコイツ、早く帰ろうぜ」

“はは、残念だったね、そこのメガネ君。ここからは必ず逃げられないんだよ”


「…んな訳無いだろ」


“それが、んな訳あるんだよ、坊や。”





「…怖い」

彼女がぽつりと言った言葉に、彼らは身震いをし始めた

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